食糞騎士 -スカトロナイト-
檄!帝国糞撃団
闇の月曜日(ダークネス・アルティメット・エターナル・マンデー)
日曜の夜、反君からメールが入っていた。
『大変だo(>_<)o校長に俺達の計画がばれていたんだ(」゚д゚)」
俺はコテンパンにされちまった\(^o^)/お前も気をつけろよ〓』
顔文字とか使うのか反君・・・
僕は学校へ行きたくなかった。校長先生の噂は知っていたからだ。
学校に乗り込んできた暴走族連合500人を一人で葬ったり、学校に墜落しそうになった飛行機を
ぶつかる寸前で木端微塵にしたり、校庭に野良犬が迷い込んだ時、誰よりもはしゃいだりしたという
数多くの伝説を持っていたからだ。
(反君ですらボコボコにされたんだ・・・僕が敵うはず無い・・・)
しかし学校を休むわけにはいかなかった。いち早くも新しい魔法の効果を反君に報告すべきだったし、
それに反君の様子も気になる。あとは校長がどう打ってくるか・・・それも見ておきたかったからだ。
「だから学校に行っちゃうお!」
こういうときはテンションを無駄にあげてその場のノリで乗り切ろうと考えた。
「うぴー!うぴー!行ってきますあばばばばばば」
僕は両手を大きく広げ、だばだばと全速力で学校へ走っていった。
「うひょー!ちんちんシュッ!シュッ!シュッ!」
周りに人がいても気wwwにwwwしwwなwwいww
とりあえず僕の走るときの風でスカートがめくれた女子高生のパンツだけは記憶に焼き付けておいた。
獅子の眠る校長室(シャイニング・ホーリー・ジャスティス・ルーム)
大きな机に大きな回転椅子。そこに座るはこの学校の校長、
『勝田 鞭男(がちだ・むちお)』である。
「失礼します、校長先生、例の生徒の件ですが・・・」
校長室に入ってきたのはこの学校の教頭、
『飯尾 登光(いいお・たかみつ)』である。
教頭とは思えない若さ・ルックスで、細い目と細い眼鏡が腐女子どころか普通の女子にもウケている。
「・・・」
「今日たぶん雲虎君が来るでしょう。そしたら呼び出して真偽を確かめますからね」
「・・・」
「朝のSHR終わる頃に放送流しますから、校長室にちゃんと居てくださいよ?」
「・・・zzz」
まもなくして教頭は校長室を出た。
校長は今までとは違った神妙な面持ちになり、思考をめぐらせた。
「雲虎が魔法を使え、学校崩壊計画を企てている主犯であり、食糞趣味があるだなんて本当なのかのう」
「掲示委員のことじゃから間違った報告をするとは思えんが・・・あんな平凡な生徒がのう・・・」
校長は携帯を開くとメールを打ち始めた。
「とりあえず、委員長今後のことについてメールだけ入れておくかの」
朝のSHR(スペシャル・ホーム・ルーム)
僕は何とか無事に登校し、テンションを戻して教室にいた。
反君から校長先生とのやり取りの話を聞いているうちに、副担任の女教師が入ってきてHRを始めた。
「えー、弁区先生は急遽他県の中学校に転勤になりました」
それが副担任の第一声だった。弁区先生というのは僕にうんこを食わせた張本人だ。
それにしても急な転勤だね・・・まぁ生徒にうんこを食べさせたなんて発覚したら当然か。
きっとクビにならないだけでもありがたい事なんだろう。
「じゃ、連絡はこれくらいですね。HRを終わりにします。5分前には席に着いている様にね」
そういうと先生は教室を出て行った。
僕は反君からさっきの話の続きを聞きに行こうとしたとき、校内放送が流れた。
『2年い組、「雲虎 空」君は、至急校長室へ来てください。大事なお話があったりなかったりします』
反君のメールを受け取ってから、なんとなくは予想していた。
だけど朝の内だとは予想もしなかった・・・覚悟が決まらないよぉ・・・ビクンビクン
「うわー、スカトロ呼び出しじゃん」「きっと荒らしでもしたのでござるよwwブヒーwww」
「スカトロさっさと校長室いけよ」「あいつ掘られるんじゃね」「ガンフレイム」
「きっと食糞の件でしょ。停学になればいいのに」
クラスメイトの罵声は無視して僕は教室を出ようとした。反君の方をチラリと見ると、
「気を付けろ」と目で語っていた。
軽くうなづいて校長室へ向かった。
校長室の前に着くと僕はドアを軽くノックした。
「2年い組の雲虎です、放送で呼び出されたので来ました」
「どうぞ」
「失礼しまーす」
そこには椅子に座って偉そうにしている校長、そしてその側教頭が立っていた。
「さぁ、とりあえずそこのソファーに座って」
教頭に促され来客用の革張りのソファーに座る。教頭は僕の向かいのソファーに座った。
校長はその位置から動かなかった。
「いきなり本題に入らせてもらいますよ、【学校崩壊作戦】のことなんだけど・・・」
本当にいきなりきた、悟られてはマズイ・・・とぼけるしかない!
「ナンデスカ、ソレハ」
「カタコトにも程がありますよ・・・知ってるんですね」
バレた。
「そして、その作戦の計画者が君だという情報も入ってきているんですよ」
「だ、誰がそれを!?」
思わず声を荒げ食いついてしまった。本当にマズくなってきた
「その同様ぶりだと、情報は確かなようですね」
誰がバラしたんだ・・・?反君はありえないだろう、校長と一戦交えたくらいだ・・・
じゃあ聞かれていたのか?あの教室でのちょっとしたコンタクト、そして裏庭での会話を・・・
だとすると、誰が聞いていたんだ・・・
「!!」
まさか・・・【アイツ】が・・・?
「雲虎君、悪いことは言わない、その計画はあきらめなさい」
「それにしてもすごいですね、水津さんの情報収集能力って」
「えぇ、彼女共々、掲示委員のは事件解決においていつもお世話になってますよ」
「なるほど、やっぱり水津さんがバラしたんですね」
「!!(しまった!)」
「水津さんだけでなく、掲示委員がそんな役割を果たしていたとは・・・やっぱり仕事が少ない委員会だからでしょうか」
「く・・・」
教頭先生の顔が歪んだ。イケメンざまぁwww
「もうよい、飯尾君」
ようやく校長先生が口を開いた。
「校長先生・・・申し訳ありません」
「気にするでない。そして雲虎君よ、馬鹿なことは止めておくんじゃ」
「・・・」
「反君から聞いてるだろうよ。お前さんが魔法を使えるとは聞いておるが、力の差は歴然」
「・・・」
「諦めんのか、いい度胸。じゃが少し懲らしめる必要があるのう」
本来なら退くべきだった。だが僕の夢を馬鹿なことという一言で片付けられたのが気に食わなかった。
僕はポケットから缶糞を取り出し・・・
「魔法は使わせんぞ、くらえ!飯尾ミサイル!」
校長先生は側に居た教頭先生を僕に物凄いスピードで投げた。
「ちょ!?こうちょ、あああああ!」
「ぐえっ!」
見事に教頭の頭がみぞおちにクリーンヒット。意識が・・・
「飯尾君もろとも気絶してしまったか・・・保健室に持っていけば平気じゃろ」