「起立、例」
朝のホームルームで、教師に立ったり礼をしたりしつつ俺は思考していた。
真面目に考えよう。
俺は確かに平凡だ。とくに目立つ所が無い。
たが、今は目立てる能力が一つだけあるではないか。
そう、神に授けられた鋼の肉体だ。
朝学校に来る前に少し試してみたのだが、肉体の全能力が水増しされているようだ。
足とかもめっさ速くなってるし、空だって平気で飛べそうだ。
この力、確かに直接おっぱいを揉むのに役立つ能力ではないが、間接的に役立てる事は不可能ではない。
今なら俺はスポーツ万能の男。すなわち体育だ。幸いにも今日一時間目は体育。ここでスポーツ万能のかっこいい所を見せて、ヒーローになって女の子の心を掴む。
完璧な作戦と言わざるを得ない。
俺がふっふっとたくらんでいると、担任の先生が言った。
「あー、伝えておく事がある。今日体育のメイルシュトローム先生が休みでな。一限目は自習だ」
マジで