五人の男の首に縄がかけられている。
その側の席に猫をつれた女が座っている。
黒い服の男が女に食事の用意をする。
女が食事をし始めると男達の首が絞まってゆく。
女はそれを見て美味しそうにパンを食べる。
パンを食べ終えたと同時に一人の男が死ぬ。
女が食事を進めるたびに男達は死んでゆく。
こうして皿には魚のソテーだけが残り、
哀れな犠牲者達の中には一人の男が生き残る。
女が物憂げに
「私、魚嫌いなのよね」
とつぶやくのを聞いて、男はホッとため息をつく。
「でも、もったいないから、ミィちゃん食べる?」
猫が嬉しそうに鳴く。