町の中央に機械仕掛けの塔が建っている
夜になると塔から睡眠を促す電波が発信される
電波は町のすみずみまで流れ
あらゆる物に安眠を与えてゆく
人も動物もましてや機械でさえも
眠りこけて楽しげな夢を見る
すべてが眠りについた町で塔だけが
奇妙な音をたてて動き続ける
ニートノベル |