Neetel Inside 文芸新都
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私とお酒の日々
2010/06/18/23:58(金)「のろ……け?」

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 こんばんは。
 千世子です。
 
 
 お待ちかねの金曜日です。朝から休みのことを考えてソワソワしちゃってました。
 お付き合いを初めて初の休日っ。と言いたいところですが、山崎くんは今日から休み明けまで研修出張に行っています……何やら、新しい分野のほうに進むそうです。
 初めての週末、休日を過ごせないというのは……仕事ならしょうがないです。はい。
 
 なので。
 
「私を誘ったってわけ?」
 
 桐子さんを誘って、晩ご飯を食べに行きました。
 場所は安くで抑えることのできるチェーン系列の居酒屋です。普段は桐子さんにお店を選んでもらういますが、今日は誘う側の私が選びました。
 お酒関係のお店しかストックがないので、フツーの人を誘うというのは、なかなか気を遣うものです……
 
「まあ、ダンナがいないから他の男、よりはいい選択ね」
「ダンナじゃないですよっ」
 
 私はハイボール(タイミングが良かったのか、ハイボールフェアをやっていました)、桐子さんはレモンサワー。あとはピザやらサラダやらお刺身などをいろいろと。
 
「ところで桐子さん……何か、いろいろと助言をしていたそうですね」
「え? ああ、山崎くんのことね」
 
 シーザーサラダを取り分けつつ、尋ねました。
 レタスとクルトン、チーズ、ホワイトドレッシングが手を取り合う料理って、きっとこれだけでしょうね。
 
「最初は、本当に人手がほしかっただけなんだけどねぇ。でも、良くできるし、いい人材だわ」
「当然ですっ」
「おっ。でもねー、けっこう寂しそうにしてたからさ。あんたと離れて」
「そ、そうだったんですか?」
 
 ぜんぜん気づきませんでした……
 お刺身の大根をもしゃもしゃ食べつつ、ちょっと反省。でも、山崎くんがポーカーフェイス過ぎるのもダメなんですっ。
 
「それで、あの日に呑みに誘って、いろいろ話しを聞いたってわけ。いやぁでも、あのときのちょっとムッてしてた千世子の顔、可愛かったわよ」
「む、ムッとなんてしてないですっ」
「してたって。山崎くん、ちょっと怯えてたし」
 
 む、むぅ。
 たしかに、ブログを読み直してみたら……それっぽいこと書いていましたね。
 ……反省。
 
「で? 今はどうなわけ? ん?」
 
 桐子さんの顔、ドラマで出てくるようなセクハラ上司のような……ちょっと言い過ぎですが、そんな表情でした。
 
「楽しそーに仕事しちゃってさ。一緒にお昼にも行ったりさ」
「よ、よく見てますね……」
「うまく公私混同せずにやってるよね。知っているのって、たぶん私だけだし」
 
 その辺りも、けっこう念押ししましたからね。
 ……自分が一番心配だったんですけどね。
 
「で、なに? もう寝たって?」
「まだですよっ。まだ手を繋いだぐらいですっ」
 
 向こう3ヶ月は家にも招きませんっ。身持ちは堅いのですよ!?
 ……うーん、考え方が古いかもしれません。
 
「ふぅん、そうなんだ。仕事帰りとか?」
「はい。一緒に帰れる日は、ちょっと遠回りとかして帰ろう、て決めているんです」
「うんうん」
「水曜日は焼き鳥食べに行ったんですっ。そこの焼き鳥がおいしくって、焼酎たくさんおかわりしちゃいましたっ」
「ほうほう」
 
「山崎くんとは食べ物の趣味が合うのか、ランチもいっつもおいしいんですっ」
「はいはい」
 
「でも、彼はビールが好きみたいで……一緒に日本酒呑みたいと思うのは、ワガママしょうか」
「どうだろうねぇ」
 
「似たようなところで、ハイボールぐらいから勧めるのはいいかなぁと思うですよね」
「そうかもね」
 
「けど、日本酒好きになってもらえれば、旅行に行ったとき、その地方の酒蔵巡りをできるんですよっ。ステキですねっ」
「ステキねぇ」
 
「それを言うなら、地ビール巡りというのもいいかもしれませんね」
「そうね」
 
 ここで一息ついて、ハイボールを呑み干しました。
 氷がとけて、うすーくなっていました……
 
「ごちそうさま」
「え、桐子さん、もうお腹いっぱいですか?」
「いや、そうじゃなくってね」
「あっ」
 
 自分の言っていたことを思い出し……すごく恥ずかしくなりました……
 
「と、とりあえず、ハイボール、おかわりしますか?」
「私が呑めないこと、知っているでしょ!」
 
 このあと、桐子さんから、主に合コンが失敗に終わったことや、マンションの購入資金を貯めているようなことを聞かれされました……
 昔から知っていましたが、普段お酒を呑まない人が酔うと大変なことになりますね……
 
 
 
 あ、ちょうど今、山崎くんからメールが来ました。
 おみやげに地酒を買って帰るそうです。えへへ、やったーっ。
 
 

       

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