スター☆の短編小説
「私の初恋」
私には、親友がいた。
名前は、さくら。
いわゆる、幼馴染。
私が、砂場で1人で遊んでいる時に
「一緒に遊ぼう」って誘ってくれた。
もちろん、私は快く「うん」と答えた。
そして、気がつけば私とさくらは中学生になった。
「さやか~今日から中学生だね」
「そうだね・・なんかあっと言う間だよね」
ちなみに、"さやか"とは私の名前。
「中学生といえば、勉強に、部活に、恋に、友情!!」
「うんうん。そうだよね。恋したいよね」
「さやか好きな人できるといいね」
「さくらも、好きな人出来るといいね」
そんなことをお互い言い合った。
そして、次の日さっそく授業が6時間あった。
「隣の席は誰かな~??」
「お!男子だ・・。話せるかな・・・むむ」
お決まりなのか・・決まって私の隣の男子は寝ている。
私は、どうしようか迷った結果隣の席の男子を起そうとした。
肩をポンポンっと軽く叩いて「今、授業中だよ」と一言
でも、びくともしない・・。
もう放っておこう・・・時間の無駄だったと思った。
そして・・昼休みになった。
「ねぇ、さやか」
「ん?」
「さやかの、隣の席の男子ずっと寝てるね」
「あーうん。1回起そうとしたんだけど・・無駄だった」
「そっか・・相当・・あれは爆睡してるよね」
「うん・・・手ごわい気がする・・」
「仲良くなれるチャンスかもよ?」
「え・・・wそんなまさか・・」
「いやいやここは話しかけるべきだとあたしは思うな」
「そう?じゃ・・次の時間話しかけてみる」
「頑張れさやか!」
「うん!!」
5時間目の授業が始まった。
国語の時間だった。
皆先生の指示通りに教科書を開く。
でも、隣の男子は全く起きる気配すらない。
私は、ドキドキしながらも・・・起す!と決めたから
「もしもーし今、授業中だよ。起きないと先生に怒られるよ」
もちろん・・・効果なし・・・手ごわい・・。
今度は・・・身体を揺さぶってみた
「んっー・・」と言うだけだった・・。
だめか・・・・。でも、めげない。
「●●くん今起きたら・・飴あげる」と言ったら
ガバッと目を覚ました。
「え?w俺に飴くれんの?まじ?wちょーだーい」
「・・・・・。」
「飴なんか持ってないし・・。」
「はぁ?wお前嘘付いたわけ?」
「うん・・●●くんと話してみたかったから」
「へーそうなんだ。それに俺は●●くんじゃなくて滝だから」
「たき?!滝ってあの・・滝?」
「そうだけど??」
「へーカッコイイ名前だね。」
「そうか・・お前名前なんて言うの?」
「あたしは、さやか」
「へー可愛い名前じゃん」
と仲良くおしゃべりをしていたら先生に注意された
「そこ!!授業中にお喋り禁止!」
「すみません・・・。」(2人)
でも、なんだか楽しくて笑ってしまう二人だった。
放課後、さくらと帰った
「なんか、さやか隣の男子と仲良くなってたね」
「そうだね・・。あんなに喋れるとは思ってなかった」
「なんかうらやましいなぁ・・先生にまで注意されるくらいだしさw」
「////ああれは・・・ww恥ずかしかった・・。」
「だろうね・・。さやか注目浴びるの苦手だよね」
「うん・・。人目をすごく気にするから・・」
「まぁ、頑張れ。あたしは、応援するから。ニヤニヤ」
「なんで、ニヤニヤするのww」
「えーだってねー?wニヤニヤしてしまう」
「意味わかんないwwさくら怖いw」
と会話をしながら楽しく登下校した。
次の日・・・・教室に入って滝に挨拶をした。
「おはよう」
「んーはよう」
「今日も眠そうだね」
「あー俺、夜更ししてるからw」
「身体に悪いよ。」
「いやいや、これが楽しくてねやめれないんだわ」
「そういうもん?早く寝たほうが何倍もいいと思うけどなぁ」
「まぁ、時間をどう使おうが本人の自由だからな」
「まぁ・・そうだけど・・・」
「んじゃー俺寝るから。」
「ちょっとw授業はww」
「んなもん聞いたところで何になるってんだ。」
「んー・・・あたしも寝てみようかな・・」
「おー道連れになってくれるのか・・それは嬉しいぜ」
「wwwwwwwwうん」
だんだん、私と滝は仲良くなっていった。
気がつけば、中学生活も1年が経とうとしていた。
「今日は、寒いね。」
「だな」
「滝ってさ、好きな人とかいるの?」
「え?俺?」
「うん。」
「あーいるけど・・」
「マジで?!誰々??」
「誰って・・そりゃー・・・・今は言いたくない」
「なんでーww」
「だって言ったらお前傷つけることになるし・・」
「そんなことないよ・・」
「そう?じゃぁ、言うわ。さくら」
「え?今なんて・・・」
「だから!!さくら!!」
「・・・・・・・・・・。」
「おい・・何か言えよ」
「ごめん・・・滝距離置こう」
「・・・。わかった」
私はどうしていいかわからなくて泣き続けた。
だって、だって初めて好きになった人だったのに・・
こんな失恋はやだよ・・・。
私は、ある日さくらを公園に呼び出した。
「さやか、話があるって何?」
「まぁ、ココアでも飲みながら話そう」
「うん?」
「滝にさ、聞いたんだ。」
「何を?」
「好きな人いる?って」
「おおwwまじで?それで・・滝は誰って答えたの」
「・・・・・・・・・"さくら"・・・・・」ボソッ・・・
「え?」
「信じられないかもしれないけど・・・これが真実だから・・」
「ちょっと待って・・・さやかは、滝に好きだってことちゃんと伝えたの?」
「伝えれるわけないじゃん・・。あんなこと聞いて・・・」
「・・・・待って!!あたし滝呼び出してくるから」
「・・・・さくら・・ごめん・・・自分で呼ぶよ」
「うん・・それが1番いいよ。自分の気持ち大事にしな」
「うん・・・ありがとう・・・。頑張るね・・。」
「おう!頑張れ!!」とさくらは言って私の背中をトンと押してくれた。
「行って来ます!!」私は、携帯電話を握り締め・・・
滝に電話をした。
「もしもし・・さやかだけど・・大事な話があるから、今から会えないかな・・?」
「ん?突然呼び出しかwあー別に暇だしいいよ」
「じゃぁ、5時に学校の校庭に来て」
「わかった。じゃぁな」
やっと、自分で行動できた・・・。
そして・・・約束の5時になった。
「わりぃわりぃ・・・ちょい暇すぎて早く来てしまった」
「いいよ。」
「で、話って何?」
「あたし・・・滝のこと好き・・・付き合ってほしい・・」
「へ?さやかって・・俺のこと好きだったの??」
「うん・・・。気がついたら好きになってた」
「あーそうなんだ・・・。なんというか嬉しいけど・・・」
「うん・・・。」
「前にも、言ったけど俺はお前の友達が好きなんだよな」
「知ってる・・。でも、伝えないままじゃ嫌だったから。」
「そっかー・・・。」
「うん。」
「まぁ、これからも、友達としてよろしくなさやか!」
「もちろんだよ滝!!絶対良い女になって見返してやるんだから!」
「まじかよwww期待しとくわw」
「うん。後悔しても遅いんだからね」
そのあと、さくらに電話した
「もしもし、さくら。あたし滝に自分の気持ち伝えたよ」
「よく頑張ったね。さやか・・でokもらえた?」
「もらえなかったよ・・。」
「そっか・・・次があるよ!!」
「いや・・良い女になって見返してやるって言った」
「さやかwwwwあんたすごいねww」
「うん。さくらには負けないもん!」
「wwwライバルかwwwそれにあたしは彼氏いるんだけどね」
「え?wそうなの?」
「あれ言ってなかったっけ?wならごめん・・」
「じゃぁ・・・あたしまだ諦めなくていいんだね!」
「そうだよ!!!諦めちゃだめ!!がんばさやか!」
「ありがとう・・・。頑張る。」
そして・・中2になった。
またしても、私は、滝に告白をした。
そして、滝もさくらに告白して玉砕していた・・・。
「どんまい。次があるよ」
「ちくしょー・・・あああ・・もう俺駄目だ・・・」
「何、弱気言ってんの?w」
「だって・・・降られんだぞ俺かっこ悪い・・。」
「あのさーwwあたしもあんたに振られたんだけどww」
「^q^wwwwwwwあ・・・ごめんorz」
「別にいいよ。こうやって傍にいれるだけでも・・」
「お前・・・すごいな・・。普通なら泣いてると思うけど」
「あたしは、まだ滝のこと好きだから!!」
「お前と話してたらなんか楽しい・・」
「ありがとう」
「でも、付き合うとはなんか違うんだよなぁ・・」
「そっか・・・。」
そして、中3になった。
付き合ってはなかったけど・・・滝とよく会話をしていた。
「同窓会で会う時、フリーだったら付き合って」
と私は卒業式の日に言った。
「それはわかんねーw」と滝ははにかみながら答えた。
あれから、10年が経った
私も、立派な大人になった。
「滝はいるかな・・・」
「あれ?さやか?」
「滝!!背伸びたね」
「そりゃー10年も経てば背も伸びるわ」
「あははwだよね。」
「あのさ・・・」
「うん?」
「滝って・・まだ彼女いなかったりする・・」
「んー今はいないなぁ」
「本当?!」
「あぁ・・」
「なんで・・・・」
「だって・・・お前のこと忘れられなかったし・・」
「嬉しい・・・。」
「結婚を前提に、俺とお付き合いして下さい」
「喜んで・・・」
そして・・・私たちは、やっと彼氏彼女になれました。
初恋は、初めての恋だからこそ初々しい。
「さやか、良い女になったな・・」
「うん。滝を振り向かせるように頑張ったもん」
「可愛いよ・・・愛しい・・・」
滝は、私の唇にそっとキスをしてくれた。
初めて、好きな人としたキスはとろけそうだった・・・。
私は、今幸せです。これ以上の幸せはもういらないくらい。
ありがとう、滝大好きだよ・・。