★★★作★★★★★★者★★★の★★★
久し振りに書こうと思い立ちました。
とりあえず当時のシリーズを区切りの良いところまで書いてから、「今」新都社で活躍している作家さん達のストーリーを書きたいと思います。
★★ひ★★★★★と★こ★★★★と★★
――伊勢カツラは目を瞑った。
後藤ニコが顔をしかめる。
橘圭郎が天を仰ぐ。
泥辺五郎がウインドウを睨む。
そして、猫瀬は壁に向かってひたすら泣いた。
作家でごはん! 1p
ライトノベル作法研究所 1p
小説家になろう 5p
QBOOKS 0p
――新都社 3p
2011年度文豪会。
新都社は小説家になろうに負け、悲願の3連覇は達成させられなかった。
★14ページ『敗戦と衝撃』★
『新都社3連覇ならず!!』
2年前の優勝以降、WEB小説サイト最大手の名を欲しいままにしていた新都社の敗戦は大きな話題となった。作家数、編集者数、読者数、全ての数字においてWEB界最大のシェアを占めておきながら優勝できないのかと新都社は強いバッシングを浴び、編集長の進退が問われた。
更にこの文豪会の結果を経て、新都社ユーザーの15%が他誌へと移動。これまで新都社の繁栄を妬んでいた連中がここぞとばかりに新都社を攻撃し、新都社と提携する出版社は株価を落とすという事態にまで発展した。
〒新都社文芸首脳会議
『編集長:事態は火急である!!!!』
『立花:本当に……まだショックが抜けません』
『落花生:……カツラ先生の足を引っ張ってもらっては困るな』
『立花:ちょ、そんな言い方っ』
『猫:いんにゃ~~、その通りだっぺした。どいつもこいつもカツラ先生ニコ先生の邪魔しすぎ。特に、オイコラ、ボンクラ作家の金魚の糞やってるチン毛野郎!!! 出てこいヤァ!!!』
『犬腹:そ、そんな……』
『泥沼:左様。やはり、通例を無視してでも青谷ハスカに声を掛けるべきであった。彼奴よりかはまだ役に立ったであろう』
『編集長:黙れェェェイ!!!!』
『猫:!』
『編集長:くだらん言い争いなどしている場合ではない!! 今年の文豪会は絶対に負けられぬ。真剣に対策を立てよ』
『立花:そ、そうですね……。こんな時だからこそ皆で協力しなければ』
『猫:だからぁ~~~~~編集長!! とりあえず、どんな手を使ってでも良いから去年の布陣に戻しましょうよぉ。ネット見ました? 去年通りの布陣通りならば新都社が優勝していたと発言している専門家や商業作家がほとんどです。結局、采配ミスなんですヨォ。“頭”のネ』
『編集長:貴様!!!』
『猫:おっとっとっと。ヒッヒ~~、頭に来たなら謝りますぜ、悪気はないんでさ。ただこちらとしても、どうせもうすぐ辞めさせられる編集長の神輿なんざ担いだって得はないんでさァ』
『立花:…………』
『編集長:……どう言おうと、春夏秋の入れ替え戦の結果を改竄することなどは編集長の私にもできないし、冬の入れ替え会議を待っていてはどの道今年の文豪会には間に合わん。――犬腹ァァアアァ!!!!』
『犬腹:!』
『編集長:貴様も貴様だ。ここまで言われて悔しさは覚えぬのか。あんな小娘など必要なかったのだと、その腕前で言わせてみせるのだ。それが出来ないというならば、いい加減私にも擁護できなくなるぞ』
『猫:ヒッヒッヒ!』
『落花生:――ともかく! 今年の文豪会制覇という目標だけは、間違いなく全員の共通した目標だ。少しでも良い作品を揃えられるように今から準備は始めておけ』
『立花:はい!! 橘先生と共に頑張ります!』
不協和音を残しつつも、形ばかりの一丸を取り繕う新都社首脳陣。
――しかし、翌日。
まさにこの事態に輪をかけるニュースが、新都社界を揺らした。
『伊勢カツラ(伊勢勝良)27歳が、新都社引退を発表』
新都社崩壊の、足音が聞こえる。