作品紹介
『NAMEROU』――旨い漁村のたべもの。
寒村と化した鹿野崎町の朝市の魚屋。
「なめろう」のような美味なる食べ物を求める、まな板を抱えた男。
そこに突如現れた無邪気に笑う漁師の男。
朝市の十字路で二人は、ある約束を交わす。
美味と不味を分かつものとは何か? 食を食たらしめているものは何か?
強い希望を抱え、主人公は市場へと向かう。
そこで、彼は一つの珍味である「魚」と出逢い、
かつて抱いたことのない食することの楽しさを知る。
どこかで聞いたことがある作品、
爽快かつ純情な「魚」の物語。