「ひゃぁうぅぅぅ!」
夢の世界に浸っていた俺は、その声で我に返った。
声のした方に目を向けるとそこには、
スカートの下から覗くいちごパンツ
もとい、パンツ丸出しで倒れてる少女、がいた。
「あの...」
とりあえずかけよって声をかけてみる。
「......」
無反応。
よく見ると俺の高校の制服を着ている。新入生だろう。
そう思うと妙に親近感がわいてしまった。
抱き起こして、もう一声かけてみる。
「...パンツ、見えてますよ」
「はぅっ!」
その子はガバッ、と起き上がり、瞬速でスカートの前を押さえた。
とか思うといきなり立ち上がりそのまま走り去っていった。
...おいおい、そっちは学校とは反対方向だが。
まあ俺にそこまで見てやる義理はないし、無視して学校へ向かう。
日夜市立、新井都高校―
公立の割には偏差値が低く、楽に入れる学校だ。
だから同中だった奴も結構いる。
まあ、誰かは読み進めていくうちにわかると思うが...。
両脇に桜が舞う、校門をくぐって靴箱へと進んでいく。
窓からは上級生達が、新入生をじっくり見定める。よくある光景だ。
靴を履き替え、校内へ入ろうとした、その時―
「ようやく登場か、おっそいよー!?」