兄くん、押し倒しても構わないか
コンコン・・・コンk
「ガチャ」
「!?」
「やあ兄くん、今日も来たぞ。相変わらず母親にオナニーを見られた中学生みたいな不思議な顔をしているな!何気にすることは無い、性欲は男児の本能、私は寛大だ。とりあえずその流しっ放しのエロ動画を止め、少々イカ臭い右手を離して話を聞いてくれないか」
「してないから!?何妹にオナニー目撃されたみたいな流れ作ってんのお前!?」
「反応は良し」
「誰からの反応を期待しているのだ。ちなみに俺から見たお前への反応は最低だ」
「少し落ち着いてくれないか兄くん…私は、兄くんがエロ動画と股間を漁っている時でも周囲の気配を敏感に察し、廊下の足音を感じてブラウザを何事もなかったかのようにニュースサイトのタブに切り替えたことを知っているが見て見ぬ振りをするくらい、空気の読めた可愛い妹だぞ…ブラウザを消すではなくタブを切り替えるのみに留まりあとでまた見直そうという魂胆になぞ私は気付いていない」
「死んで下さいプリーズ、それか撃ち殺してやるからフリーズ」
ガタっ…
「!?」
妹は俺の肩を押し、古武術の達人が如く鮮やかさで俺をベッドに押し込み、四つんばいの体勢で乗りかかった。
「聞き分けがない口はこの口かな?」
「・・・!・・・くっ!」
「ん…んん」
「や…やめろ!・・・やめろ…お前は今何をしたか…」
「分かってる。あえて聞いてくれるな兄よ」
「お前・・・」
「私はただ、話を聞いてもらいたいだけなのだ…」
急にそんなしおらしい仕草をしたって、今更…
「で、何が望みなんだ」
「ふふ、兄くん、それはね…」
息がかかる。
「私は…君とセックスがしたいのだ」
ドゴォ
「いっ…痛っつ…痛いではないか兄くん!突然頭突きとは卑怯だぞ」
「なんでいつもこう来るんだヨォ!!!」
「いつも?不思議なことを言うな。これでも私は勇気を振り絞って夜這いに来たのだ、こんなことを以前にしたことは記憶にないが…?」
「いや、今のは、別の作品だから気にするな」
「またメタいこと言う。兄くん、君はいつもミステリアスで素敵な人だ。惚れてしまうのも無理もないことだな。兄くんにはその辺をもう少し自覚してもらいたいものだ」
「るせぇ!」
「・・・おや、今の攻撃で口から血が…これがほんとの「上の口が生理」というやつだなwww」
「るせぇ!」
「ちなみに今日は下の口も少々出血してる」
「るせぇ!」
「君さえよければ心赴くままに経血を舐めまわしても構わんのだぞ」
「構え!クソ野郎!死ね!3回死んで生まれ変わってもう一回死ね!」
「何故そんなに拒む…いくら私でも傷つく」
「・・・るせぇ!」
ドゴゥ
「くっ…いいパンチ持ってるじゃないか!さすが兄くんだ、君にはいつも敵わない」
「…もう帰りたい」
「だがDVはいけないぞ、せめておしりペンペンにして欲しかった。もっとも欲を出すならおしりパコパコして貰いたかったがな!はっはっは」
「るせぇ!」
ドゴォ
「うっ…さすがに貞操が固い…分かった、ここは妥協しよう」
「妥協?」
「アナルでいいから」
「…そうか、アナルか…」
「うむ、さすがに兄妹で本番はマズいと同人誌でもよく言うからな。この日の為に既に開発済みだ!遠慮なくその細長いソーセージみたいな棒で私をヒィヒィ言わせてくれ」
「ギャラクティカ・ファントム・・・ドッカーン!!!」
「甘いな、B+Cで緊急回避!そのまま超必発動!」
「ぐわ・・・なんだと!?」
「はははははwww泣けwww叫べwwwそして・・・
そして私の想いに…答えてよ…おにいちゃん…」
「!?」
「おにいちゃんの…バカ…」
「い、妹・・・?」
「くぱぁ」
「くっ…」
「・・・来て」
「…血だらけだ」
「生理…二日目なの」
「・・・・・・・ゴムは持ってないぞ」
「いいの」
「妹…」
チュンチュン。
「…はっ!」
「夢か・・・?」
「はは・・・俺としたことが・・・なんという夢を」
「ん、何か股間に違和感が…」
「・・・血塗れだ」
「月を見るたび、思い出してね、おにいちゃん」
「月ってそっちの月かーい」
ほんとマジなんなんだろう。