穀潰しな一日
机の上のろうそくに火を灯した
紙とペンを持ち、机に向かう
今日も、書くことがない
思い浮かんだ壮大な物語の数々は、言葉に直すことが出来ず、そのままうやむやになってしまう
そもそも、生来が飽きっぽい性質の自分が物語を書くということ自体、間違っているのだ
しかし、農作業は嫌だ
どっちがやりたくないかと己に問うと、机に向かわざるを得なくなる
頭に浮かんだとりとめのないことのうち、面白そうなものだけをとりあえず書き出してみた
全く意味の繋がらない言葉の羅列が誕生する
それに言葉を足し、或いは減らし、意味を纏め、繋がりを作って、何か奥深そうなものにする
その結果、中身の無い文章が量産されるのだ
今日もまた一作分、無駄に資源を使ってしまった
紙の角に穴を開け、リングで纏めて、布団に入った