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四季

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季節の移り変わりのある国に生まれてよかった。

日本で生活していて

一番幸福だって感じることは

四季があることだ。

春夏秋冬

それぞれ違う表情を見せる季節は

時の流れも自覚させてくれる


いつまでも、同じところには人間、居られないものだ。

どんなに居心地がよくたって

時間がそれを引き裂いてしまう。

どんなに仲睦まじい夫婦も

時間がそれを冷めたものとしてしまう。


しかし、流れるからこそ思い出があり

思い出があるからこそ

明日の活力が生まれる。

今日とは似て非なる明日に生まれる僕は

ゆっくりと流れる季節の中で

傷を癒し、また明日を待つ

繰り返す日常は

次第に季節を変え

命の息吹溢れる春から

活力溢れる夏へ。

終わりの輝きと騒がしさの煌きを見せる秋

そして、すべての死を優しく包み込む、冬へと進んでゆく

そして冬が終われば、また春になり

夏が過ぎ、冬が来る

止まることのない時間は

止め処なく溢れた涙の記憶を

優しく消し去ってゆく

消え去った頃

新しい悲しみ、喜びに会えたら


四季は、時間は優しく抱きかかえてくれる。

だから今はゆっくりと休もう。

溢れてくる涙を拭い

優しく抱擁されながら

いまはただ眠ろう。

おやすみなさい、大好きだった人

おやすみなさい、同じ時間を共有したあなた

おやすみなさい、同じ傷を抱えた人よ。
4

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