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文芸・胸騒ぎの代償

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 安彩花先生に了承を頂いたので、「こんな感じで感想を書きますよー」という感じで、13日になる前ですけど感想書きました。
 こんなあっさりした感想で良ければ書きますので、どうぞ更新合わせて頂ければと思います。
 ちなみにネタバレを避けて感想を書くというのはしないので、未読作品の感想を読まれる方は、ネタバレ上等ということでお願いします。
 逆に、その作品の根幹となる部分に言及することで、ネタバレを受けても読みたくなるように書いていこうと思っています。


【雑誌】文芸新都
【作品タイトル】胸騒ぎの代償
【作者名】安彩花
【作品URL】http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=18777


【どこまで読んだか】
 未読作品でしたが、最初から最後まで。

【ストーリー】
 面白い。
 ほんの悪戯のつもりが、意図せずクラスメイトを死に至らしめてしまった中学生たちの物語。
 道徳的なテーマを孕んでいて、中学高校あたりで国語授業の題材にでもできそうな話だなと思った。

【文章力】
 とても読みやすい。
 吉沢拓雅、千葉雄也、森本健人の三人の男子中学生の青臭さ。
 仮面の美少女・立花花が自殺に至るまでの経緯。
 立花花の自殺を目撃し、死体隠蔽に走る三人の焦りと臨場感。
 自殺者を出してしまって将来の不安に苛まれる教師・二瓶正克の家庭の事情。
 どれもそれぞれの立場から良く書けていて、話に引き込まれる。
 課題をつけるとすれば、三人の男子中学生の見分けがつきにくい。
 まぁ、今のところ三人セットで行動しているから、別に見分けをつける必要はないのかもしれない。
 でも主人公を一人ではなく三人セットにしたのは何らかの意図があるのだろうから、やはり見分けはつけられるように書いて欲しいところ。
 自殺に至った立花花の内面の描写が割とあっさりしてたかな?
 手紙を出した「X」の真実を突き止めようとするでもなく、ノータイムで自殺したのは違和感があった。そこまで追いつめられてたように見えない。
 逆に、教師の二瓶の事情は良く書けていて、胃が痛くなる家庭の様子が真に迫ってくるようだった。
 女子中学生と中年男性教師の違いはあるが、二瓶さんこそ自殺しそう。

【総括】
 先が気になる。
 文芸はとかく読みづらい作品が多い中、とても読みやすいのが嬉しい。
 細かい部分を指摘してしまったが、そういう粗探しは余り気にせずどんどん今のまま書き進めて欲しい。
 何よりストーリーが気になる。
 男子中学生三人組は代償を払うことになるのか?
 更新も早いし、今が旬、今後に期待の一作ですね。
4

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