ぽかぽかおてんきのひ。
「あったかいねえ。」「うん、あったかいね。」
みんなのんびりころがっています。
ここはドクロパーク。みんながのんびり暮らせるぽかぽかしたばしょ。
きょうは、どんなフレンズがくるのかな~?
ここはどこだろう……熱い……。
喉に焼けるような痛みを覚え少女は目を覚ました。空が赤い……、その光はどこまでも遠くに広がっているが、太陽はどこにも見えない。建築物は幾つもあるが、動いているものの気配がない。
自分の体を見渡してみる。腕時計を覗いたが、不思議なことに文字盤が消えている。
「ここは……どこ……?」
ぽかぽかおてんきのドクロパークに、きょうはおんなのこがやってきました。
「あっ、おともだちだ。」「おともだちだ。」
おんなのこはふしぎそう。だあれもひとのかげがみえないんだもの。
「ここだよ。」「ここにいるよ。」
おんなのこがあしもとをみると、たくさんのしろいドクロちゃんがころがっています。
喉が熱い……。
「あなたたちは誰?」
白い丸いものが転がっている。見たことがある気がする。でもなんなのか思い出せない。
「わたしたちはドクロちゃん。あなたのおなまえは……?」
私は……私の名前は……?
「おもいだせない。ここはどこなの……?」
丸い物体はサワサワとざわめき始める。
「そうなのー?」「たいへーん。」「あのねえ。ここはドクロパークだよ。」「だいじょうぶ、ここにはだれもわるいひとはいないの。」「あったかくてすてきなところだよ」「みんなでしらべてみよう!」
私は一体……どうしてこんなところに……。
「のどがあつい……。のどが渇いちゃった。」
-
ドクロちゃんたちは、おんなのこをもてなすことにしました。
「ドクロまんがある。」「ドクロまんをあげよう!」「ここにはドクロまんっていうたべものがあるの。」「えいようがあって、のどもうるおうんだよ。」
ちいさなあかいまるあるいドクロまん。あったかくてとってもおいしそう。
一口、ドクロまんを囓ってみる。
口の中に熱い、どこか懐かしいような、少し鉄のような味が広がった後、少女の肉は赤い砂になって落ちていった。
あとに真っ白な骨が残る。少女の頭の何処かで、かつて少女だったものが呟いた。
『死は救いだった……。』
なんだかからだがかるくなった気がする。
あったか~い。
「わーい!」「みんなフレンズだよ~。」「みんなでたのしくくらそうね。」
ぽかぽか~。
たーのしー!