小説1・第10話(最終話)
朝になり、目が覚める。
目の前には、黒の派手な下着姿の由衣が目の前にいた。
一樹:「わぁぁぁぁ」
由衣:「ふぁぁぁ。私、一樹の部屋に間違って入ったみたい。」
一樹:「由衣の部屋は3階だろ?」
由衣:「うちと雰囲気が似ていたのでうっかり入っちゃったのかもね」
由衣:「実は興奮していたのでしょ?このこのっ」
由衣がギュッと抱きしめる。やめろって。
顔を洗って、外の空気でも吸おうと屋上へ上がる。
沙織:「キャアアアア」
風が吹き、北条のスカートが捲れ、薄いピンクのパンツが見える。
一樹:「いや、あのっ見てないからっ」
沙織:「そ、そう」
北条は安心したような表情を見せる」
一樹:「もう、夏休みも終わりだな」
沙織:「そうだね」
一樹:「子供の頃は、長く感じたのにな」
沙織:「不思議だよね」
沙織:「そろそろ御飯だね。戻ろうか」
一樹:「そうだな」
俺たちは、下に戻り、食事を摂った。
由衣:「そろそろ、帰り支度をしなきゃ」
一樹:「俺、ほとんどやってなかった」
由衣:「早くしなよー」
慌てて帰り支度をし、駅へ向かった。
駅に着くが電車はまだ来ていない。
沙織:「ちょっと、売店で買うものがあるから待ってて」
一樹:「うん」
由衣:「一樹、ちょっと来て」
一樹:「えっ?」
由衣に腕を引っ張られ、駅のちょっと目立たないところに言った。
由衣:「ねぇ、一樹。北条さんのこと好きでしょ」
一樹:「いや、そんなことは...」
由衣:「フフッ、照れるところは北条さんとそっくりね」
由衣:「ねぇ、そうなのでしょ?」
一樹:「そうだけど・・・」
由衣:「やっぱりね。一樹、私が傷つくのを恐れて、北条さんに告白できないんでしょ?」
一樹:「そうだけど・・・」
由衣:「私に遠慮する一樹なんて見たくないよ。一樹には、幸せになって貰いたいっ。私の好きな人だから...」
一樹:「由衣ゴメン・・・」
由衣:「別に謝ること無いって、幸せになってね!」
由衣:「大好きでした。一樹」
由衣の目から涙がポタポタ落ちてくる。少し、罪悪感がした・・・
沙織:「遅くなってゴメンねー」
由衣:「そんなこと無いって。そろそろ電車来るねー」
しばらくして、電車に乗った。
俺は、家に着くまで告白のことで頭がいっぱいだった。
そして、俺は、「由衣がくれたチャンスを無駄にはしたくない」と思った。
由衣:「じゃあねー」
沙織:「さようなら」
一樹:「北条、ちょっと話があるんだ」
俺は、北条の腕をつかんで公園へと走った。
沙織:「どうしたの?話って」
一樹:「俺、北条のことが・・・・好きだ」
その瞬間、頭が空っぽになった。
沙織:「私も橋本くんのことが好きです」
沙織:「私の恋人になってくださいっ!」
一樹:「本当に・・・・」
ギュッ
俺たちは抱き締めあった。
しばらく抱きしめた後・・・・
キスをした。
漫画で良くいう。甘酸っぱい味がした・・・・・
沙織:「私達、今から恋人ねっ」
一樹:「ああ」
沙織:「もう、恋人になったんだし名前で呼ばない?」
一樹:「じゃあ、俺は沙織」
沙織:「私は、一樹君」
沙織:「そろそろ帰ろうか?」
一樹:「そうだな」
俺たちは、晴れて恋人同士になった。
俺たちは、手を繋いで進んで行く・・・・
幸せに向かって・・・・・
<THE END>