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第5話『初めての合コン(?) 前編』

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 いよいよ、明日からゴールデンウィークが始まる。俺はこの四連休親父も家に居るかと思い、肩が重かった。が、あくまでもこれは過去形だ。会社が忙しくらしく祝日は休みがもらえないらしい。やったね!更に、今日は教師も生徒の事を考えたのか、職員会議で1時に下校となった。とりあえずいつもの俺たち4人は、近くのファミレスで時間を潰す事にした。

 ファミレス内

 皆はドリンクバーだけ頼んだが、俺は腹が減ってしょうがなかったから、ハンバーグを頼んだ。決して俺はKYではないぞ。
 そういえば今日は少し拓人の様子がおかしい。いや、厳密に言うとおとといから少しそわそわしてた。
「なぁ、拓人どうかしたのか?」
「わからないけど、なんか変だよな?」
そんなに小さい声ではないが、拓人は携帯をいじっていて気づいていない。本当にコイツは何をしてるんだ。しかも表情は真剣そのものだった。拓人のこんな顔今まで見た事もないぞ。
「拓人」
「…」
充が拓人に話し掛けている。しかし返事がない。屍にでもなっちまったか?
「拓人!」
「……」
「拓人!!」
「………」
「おい、拓――」
「よっしゃー!!!」
「「「おわぁ!」」」
拓人が急に歓声を上げ立ち上がった。それに俺たち三人はマジでビックリした。
「どうしたんだ?お前」
「それがねぇ、重大発表!!!」
何だ何だ?急にどうしたコイツ?マジでなんなんだ?
「明日合コンをしまーす!」
「へぇ、良かったじゃん」
充が興味なさそうに言った。
「拓人、俺はお前のプライベートに興味はないけど、彼女ゲット頑張れよ。」
俺は適当に流した。
「え!?マジで!?拓人お前一人でかよ~、ズリィ~」
千浩が羨ましそうに言った。
「いやいやいや。違うよ?4対4の合コンで俺ら4人で行くんだよ」
「「はぁ!!!?」」
俺と充はハモッた。勘弁してくれよ。
「マジで!?よっしゃーー!!」
千浩落ち着け。
「で、いつ?」
「明日」
「「明日!?」」
今日は俺と充、息ピッタリ。
「え!?今日報告ですぐ明日!?ないよ!それはない!」
「大丈夫だって。全部こっちで手配してあるから」
そういう問題ではない。
「どこ!どこでやるの!?相手可愛い娘いる?」
千浩、食い付き過ぎ。
「遊園地!」
しょうがなく、俺も充も同意して、家路についた。マジでなんなんだよ…
「ただいま~」
家に着くと即行で部屋に行った。とりあえず状況を整理してみた。明日からゴールデンウィークで、初日になぜか拓人が合コンすると言いだした。俺らまだ中学3年なのにな。けれども、明日は祝日だから、親父が家に居ない。クソ!家でグダグダしたかったぜ!だけど、正直興味あるんだよね~、ウヘヘ…
 ピリリリ!
「おわぁ!なんだ、メールかよ」
そのメールは戸田からだった。

 明日暇ならどっか行かない?

うわ~バッドタイミング!知らない女子と遊園地に遊びに行くより、戸田と過ごした方が良かったかも…

 ゴメン用事あるんだ

送信してしまった…あぁ…もう鬱だ。さっさと飯食って寝よう。

 翌日、駅前

 少し気分が乗らない。戸田の誘いを断ってコレだもんな~。他の三人はもう来てた。千浩はニッコニコしてる。少し元気わけてくれ…拓人が言うには現地集合らしい。

 遊園地入場券売り場

「いや~楽しみだね。な、充!」
千浩、充にそんな話振ったって無駄だぜ。なんたって充はクールな男だから、自分の感情をあまり出さな――
「意外とな」
あ、あるぇ~?充くん、いつもそんなキャラじゃないじゃーん。
「タックーン!こっちこっち!」
タックン?だれそれ?もしかして拓人の事?そう呼ばれてるんだ~
「いやぁ~マミちゃんおまたせ」
俺以外の三人は目に見えるほどテンションが高い。
「じゃ、自己紹介からしようか」
マミと呼ばれた女の子が言いだした。
「私はマミ」
「ミカです」
「カナです」
「ナナです」
「結構可愛いな」
思わず口に出してしまった。
「あれ?二見テンション低いと見せかけて、内心燃えてる?」
テンションの高い時の千浩は厄介だ。揚げ足をとってくる。でも、カナちゃん…好みだな…
「とりあえず、遊園地入んね?」
これからどうやって過ごそう…合コンなんてやったときないから、(これ、合コンになってるのか?)僕、接し方が分からないよぅ…(ク○ナ風BYソウルイー○ー)
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