「ねぇ、そろそろあんたの所で働くの辞めていいかしら?」
小夜子ちゃんのそんな一言から始まった葬式ムード。
いやまぁ、実際に落ち込んでるのは私一人なんだけど……
「ね、ねぇ、小夜子ちゃん。どうして急にそんな事を……」
いきなり私と別れたいなんて何か気に障るような事したかな?
「妙な気配がしたけど、この気持ちは急じゃないわよ」
「え……?」
「前々からメグミと一緒に居るのが嫌だったのよね。だって、あんた重度の変態だし、ロリコンだし
気持ち悪いし……嫌なのよ」
「そ、そんなぁ……」
小夜子ちゃんが私の事をそんな風に考えていたなんて……
よく、変態だ気持ち悪いだとは言われてたけど、あれって本気で言ってたのね。
お姉さんかなりショックなんだけど。
「で、でも、それだけで別れるっていうのは……」
恋人同士っていうのは、多少嫌な所があっても我慢するものなんだよ。
「別れるって表現の仕方は止めて」
「えーなんでー?」
私達は立派な夫婦なんだから、そういう表現になるのは仕方ないと思うんだよね。
「……気持ち悪い」
「あふぅん♪」
「ほんと、気持ち悪いわ」
「小夜子ちゃ~ん」
そんな事言わないで欲しいよぉ……
これでも私達いいお付き合いが出来ていたと思ってたんだけどなぁ。
全部私の勘違いだったのかな?
「もう帰っていいわよね?」
「ええっ!?」
ほ、本当に帰っちゃうの?
これはちょっとした焦らしプレイとかじゃなかったの?
そんなの……そんなのは認められない!
「さ、小夜子ちゃん! 少し交渉しよ!」
「……交渉?」
「う、うん」
なんとかして小夜子ちゃんには私の側に居てもらわないといけないからね。
わざわざ幼女を手放すような事をするもんですか。
「はぁ。無駄だと思うけどね」
「それはまだ分からないわよ」
私は小夜子ちゃんの事なら隅々まで知っているんだからね。
それはもう、小夜子ちゃんのスリーサイズから、今日の下着の種類まで把握してるんだから。
でも、それは小夜子ちゃん本人には言わない。
だって、それを言ったら本気で逃げられそうだから。
今のこの交渉の場にはそれは必要無いわ。
「小夜子ちゃん!」
高らかに小夜子ちゃんの名前を呼びながら、ある物を突き出す。
「そ、それは……」
小夜子ちゃんが非常に動揺している。
それもそのはず、私が小夜子ちゃんに突き出した物は――
「この電卓に書いてある金額を今度から小夜子ちゃんに渡します!」
数字を打ち込んだ電卓である。
しかもその数字は、今まで私が小夜子ちゃんに支払っていた金額の三倍である。
「これでどうか、お願い出来ないかしら?」
「……っ」
小夜子ちゃんはお金が好きだからね。今まででも十分な金額を払っていたけど、それの三倍の
金額をチラつかせればあの小夜子ちゃんだって……
「……仕方ないわね」
ほら落ちた。
言っておくけど、これは買春じゃないからね。
大人の交渉なんですよ。
「じゃ、小夜子ちゃん。これからもよろしくね♪」
「ええ」
少しだけ財布が痛いけど、これも幼女のため。
私は幼女と同じ時間を過ごせるのなら、どんな大金でも出しましょう。
それが、真の幼女好きというものでしょ!
ビバ・幼女!