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<オープニング⇔エフェクト>

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 その拳銃を手に取ったとき、まるで生き物にさわったような気がしたことを覚えている。学校の帰り道だった。通いなれた道にそれは落ちていた。たまたまそのとき、そばには自分以外誰もいなくて、つい手に取ってしまった。もし誰か人目があれば、その銃を無視してそのまま帰った未来もあったかもしれない。
 銀色の銃身は氷でできているように冷たかった。木製のグリップは逆に少し熱を持っていて、それが六月の歩道のド真ん中に放置されていたからだったのか、それとも実はやっぱり奇妙で奇怪な生き物だったのか、おれはいまでもよくわからない。
 でも、どっちでもよかったし、おれはその拳銃を気味悪くなんて思わなかった。むしろ親近感さえ覚えたくらいだ。
 だって、奇妙で奇怪だと言われるのは、こっちもおんなじだったから。

 銃は撃つためにある。
 おれたちが引き金を引く羽目になったのも、べつに不思議な話じゃない。
 遅かれ早かれそうなる流れだったんだ。

 一度放たれた弾丸は、もう二度と戻ってこない。
 それだけわかっているやつだけが、銃を撃ってもいいんだ。
 ――――後で泣き言、聞かなくてすむしよ。















              <リボルヴァ⇔エフェクト>


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