Neetel Inside ニートノベル
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P-HERO
第七話:不運と連鎖と生徒会。

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「……くっ」
「お、やっと起きましたか。全くまたやられてしまうとは情け無いですねえ……」

 街から少し離れた場合にある廃ビルに、男が二人。一人は英国紳士を思わせる風貌。もう一人はまるで炎に焼かれたかのように体を焦がし、火傷で顔半分がただれていた。

「……お前か。……っ!?」

 瞬間、火傷男は飛び起きる。だがダメージがあるのか、すぐに片膝を地面についてしまった。

「仮面の英雄……、いやあの腑抜けはどうしたっ!?」
「落ち着いてください。彼なら逃げましたよ」
「畜生が……っ! ……そうだ、お前俺の戦いを見ていたんだろう? あの包帯野郎が誰か知っているか?」
「あら? ……あ~」

 紳士はわざとらしく首を傾げた後、大袈裟に左の手の平を右拳でぽんと叩いた。

「……何だ?」

 それを火傷男は怪訝そうな面持ちで見つめる。

(そういえば今の彼は『そう』でしたね。全く面倒くさい……)

「いえ。仮面の英雄(笑)……、世間ではオメンダー(笑)でしたか? まあいいですけど、包帯男は彼の味方ですね。ピンチになったので助けに来たんでしょうねぇ」
「やはりか。一対一の勝負に水を注しやがって……。それにあの雷もあいつの仕業か!?」
「いやいやいや……。天候を操れるなんてこと出来たら地球を滅ぼせますよ? そんな人この世に居るわけ……」


(……あっ)


「偶然って訳か。……運も実力か。偶然にせよ俺を倒したのもまた事実。……不甲斐ないな」
「ま、まあ今は回復に専念してください」
(……天候ですか。これは面白くなりそうですねぇ。上には黙っておきましょう)

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