Neetel Inside ニートノベル
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何故、姿が見えないだけでこうも
ネット上の人達は威厳を張れるんだろう。


今日も男たちを馬鹿にしてると、
ふと、妙な話題にたどり着いた。


「白雪ちゃんさあ、」
「HSって、知ってる?」

白雪は、私のハンドルネームだ。
ネット上でくらい、可愛い名前でありたい。


誰かのハンドルネームだろうか。
適当に返しておく。
なあにそれ(*´ω`*)、っと。

「俺も知らねえんだけどさ、」
「なんか仮面かぶった変態なんだって。」
「めっちゃキモくねぇ?w」

この前送ってきたお前の写メと
どっちがキモいんだよ。


キモオタに変態扱いされるHSに
同情してしまった。といっても
日常的に仮面かぶって生活してるなら
HSも同レベルだろうか。


仮面、か。

私は、お世辞にも
あまり顔がよくない部類に当てはまる。
それが原因かは分からないが、
いじめを受けたこともある。
そのとき一番仲が良かった女の子から突然
無視をされ、次第には
誰にも相手をされなかった。

今でこそ自覚はあるが、その当時には
嫌われる人柄であった自覚はない。
なのに急に無視が始まった。なぜ?
残ったコンプレックスを、私は
責めざるをえなかった。

もしも仮面をかぶれたならば。
顔を笑われずに済むならば、どれだけ
気楽な人生を過ごせただろうか。
HSに対して、同時に
羨ましさみたいなものを感じてしまった。

       

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Neetsha