Neetel Inside ニートノベル
表紙

見開き   最大化      

「それでその、やはり彼女は多いのか」
ホモは恐る恐る聞いた、何故か、実はそれがベルトシステムにとって重要なところであったからである。

それに対して彼は
「ふっ、俺みたいなモテ男は誰か一人を選ぶことなんてしない、そんなこと出来るわけない、罪な男さ」
と答えた、そしてその答えはベルトシステムにとって都合がよかったのであった。

「ふむ、それはいい、ストックは多い方がいい」

ホモは彼に対してベルトについて教えはじめたのだった。

「よいか、ベルトは変身するたびにエネルギーを必要とする、そして今回出来上がったベルトは女性の男性への思いを利用しているのだ」

ホモの説明ではわかりにくいので説明しよう。
ホモが作り上げたベルトはモテ男を好いている女性を殺害してエネルギーを得る、1人の命を代償に大体三分間戦えるのだ。

「そんな、そんな恐ろしいモノを使うなんて」

その刹那、怪物がひょこっと現れた!

「あ、あれは、ブラックドロップスの手下じゃ」

あっさりと正体がバレた怪物。

「へっ、俺の名はスパイダー男、貴様のベルト、潰させてもらうぜー」

「くっ、君が変身せねば、わしら死んじゃうよ」

この世にも奇妙な状況にモテ男は今も悩んでいた。

「そう簡単に人を殺せるわけないだろうがっ」
人間としてもっともな意見を放ったモテ男はすぐさまホモにぶん殴られた。

「馬鹿野郎が、かっこつけとる場合じゃないわ」
ホモはそんな道徳の欠けたやつ。

そんなコントをしているとスパイダー男はホモへと向かいスパイダーの糸を出して亀甲縛りにした。
果たして誰得であろうか、いやそれよりも早くホモを救わねば。

「これを使うのだ」
といってホモはベルトをモテ男に渡した。

一般のヒーローものならばここで戦闘だったのだが、モテ男は人の命をも左右するベルトを手にして怯えてしまい、颯爽と逃げた。

スパイダー男は満足気に博士に話しかけた。
「とんだ弱虫だったなぁ」

「彼なら救ってくれるはずだ、信じている」
そう目に光を灯したホモ。


しかしあれから数日、彼は戻って来なかった。

       

表紙
Tweet

Neetsha