Neetel Inside ニートノベル
表紙

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初めて人を殺した。血を流し、裸で倒れる女性をみてアニスは思う。顔は恐怖で強ばり、目には涙を浮かべていた。
「助けて!」
     ミレアの泣き声が脳裏によみがえる。それが可愛らしくて、いとおしくて、自分を拷問した神父は同じ事を思っていたのか?ならば、同じ事を彼にしてあげよう。
     せめてもの情けでミレアの目を閉じる。生前の美しさが伺える。
     机の上にミレアの母親宛の手紙が置かれている。内容を見ると、あと3日で彼女はここを離れること、地元に戻ることが書かれていた。
「運が悪かったわね」手紙を燃やすと次の    標的の元へ向かった。 次の標的はクレア、あなただ。

    クレアを殺すのには時間をかけなかった。あの畜生の声を聞くのも腹立たしい。ドアを蹴破り彼女の胸に太刀を一突きする。そこからはやりたい放題だった。ひたすら太刀を彼女の身体に叩きつける、見たことのないものが身体のなかから出てくるがそれもお構いなしに叩き切り続ける。いつまでやりつづけたのだろうか?クレアと呼ばれていたものは完全に肉に、それもミンチと呼ばれるものになっていた。
     次はあの神父さん。部屋を出て神父の部屋に向かう。何者かの視線を感じた気がしたが無視をする。神父の部屋に着くとクレアの部屋があった方から悲鳴が聞こえる。
部屋から出てきた神父を突き、そのまま壁に押し付ける。
「あっ、お前は……」
「はい!魔女として生まれ変わった、アニスちゃんでーす!」
    神父はどうにかしようともがこうとするがそれが自分を傷つける。
「ねぇ、殺した相手に殺されちゃうのってどんな気持ちなの?」
「頼む、許してくれ。」
「やだよ、あたしにも同じ事をしたでしょ」
鞭を取りだし、それを神父に打つ。
最初こそは痛みに声をあげていた神父も、数十発ほど打ち込むと無言になった。それでも構わず打ち込む。(次はあの人に……)肉人形と化した神父をまっぷたつに裂くと、最後の標的に向かい歩みを進める

       

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