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「ねむりひめがさめるまで」   硬質アルマイト 作
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まずは完結おめでとうございます!!!
ぱんぱかぱーん(紙吹雪バッサーンバッサーン)
文芸10周年記念日に合わせての最終回。
その姿はまるで文芸の生徒会長。腕章輝く優等生。
さすがパスつくのボス。やることが違う。
なんだこのかっこいい男子は!
えいっ、こうだ。こうしてやる、えいっ、えい!
…………。
はい。
と言うわけで怒涛の連載お疲れ様でした。
これまで存分に楽しませてもらった気がします。
最後の感想日程まで見守ることが出来て嬉しいです。
さて、本作は今回、最終回の更新でした。
再読みをして一気にこの作品をまた読み耽ると違った印象になるのかもしれません。
けれどそれはまた後日。まだ読む作品が待っているので先を急ぎます。
今までの読んできた中で特に感じてきたことをピックアップしつつまとめておきたいと思います。



■感想
 こちらの作品、「印象深かった箇所」として挙げている文がたくさんあったと思います。それだけ読ませる強さを感じさせてくれた作品だったのでしょう。
 印象的に魅せるために書きこまれた多くの文章は時としてに読み手によっては余計だったかもしれません。アルマイト先生の作品をふりかえると蛇足かなと思わせるところもあるにはある。けれど、それは個人的に読むには全くネガティブな点ではならない。この作品のみに関して言うなら、新都社文芸で蛇足と言われる部分、拘ることはない(気にすることはない)かと感じています。
 どちらかと言えば印象的に残る文が活かされる(鮮烈なものとして心に残る)のなら、書き連ねてくれて構わない。作家の脳みその秘めたる部分をどしどし見せてくれても構わない。ずらずらと書いてくれて構わない。その中から作家がぽろっと書き下した一文や言葉で自分が魅了的に感じた場所を抽出したいという思いもある。
 ただ、こういう嗜好は投稿対策へは全く向かいだろうと思う。そこは作家さんが今後いろいろやってくれると良いだろう。プロになる際はその辺よろしくたのむ。
 感想として印象的に残っている文章。それはアルマイト先生独自の個性でもあり、文が美しいことや、雰囲気が綺麗なだけではないだろう。
 以下これまでの印象深かった箇所を参照にしながら述べていきたい。(過去感想として連ねていない部分もあるが了承願う)
 日頃口にしてしまうと気恥ずかしいことや、かっこよすぎて言い辛いこと、胡散臭くなってしまうこと、多々ある。しかしそれでも人間には大事な心根や心情を本作で見せてくれたと思っている。再認識ともいうだろうか。
 ごく当たり前に、日々大切にしないといけない価値観や、メッセージ性を強く感じられた。読んでいるとき、これらに強く気圧されそうになることもあった。
 自分より若い作家さんが考えているとは到底思えない大人びた空気や、落ち着きをはらむ登場人物の表情をくみ取ることができる場面もあり、成熟した感性を垣間見て唸らされた記憶もある。
 真崎先生がみどりにしがみつく(抱きしめる?だっけ)シーンは印象的だった。いい歳の大人の男が幼女にしがみつく光景は奇妙だけど、その行動は欠けたものを埋める精神の象徴的な構図を思わせてくれた気がする。淡音を失った萌黄では失った友人と友愛の行くへの儚さを見せてくれた。
 目下、朱色の目線からは、姉である強い自覚や摺れたところのない弟とのまっとうな姉弟感情が真直ぐに書ききられていたと思う。真直ぐすぎるこんな姉弟っているだろうかと思わせるけど、大人の目で見るからこそ楽しめる彼らのような理想的姉弟の関係を書いてくれていたのではないだろうか。そこに好感を持っていたのは確かに嘘ではない。この姉弟を見ていると彼らのいる家庭環境が推察できるような気持ちになる。そういう部分も楽しめた。甲斐甲斐しく送り迎えをする父親の影が温かさを物語っている気がする。
 ミステリアスの中に不思議となぜかぬくもりを感じさせられた作品でもありました。
 しまいにモッズコートの青年だが、彼の作中での出番、配置、役割は絶妙だったと思う。最後まで心引っぱられるものがあった。
 ラストの一文、綺麗だったとおもいます。
 あれを平仮名にするか変換して漢字を入れるかは読み手の私では考え及ばない。
 個人的には平仮名のままが好きだ。込められた文字の意に気が付いた瞬間、読んでいるときの臨場感や気づいたときのよろこびは活字からくるのだと……。

 また一つアルマイト先生の底力を見た気がします。
 コメント欄、ツイート含めおよそ4回目、完結おめでとうございました!!!


 あと少しで2000字ほどになるんでおまけに何か書いておくとしよう。これは最後のサービスだ。
で、余談。この作品を読んでいたとき、時期を同じく連載ハイペース更新だった「太陽の眷属」。二作からはコロッケと唐揚げという揚げ物飯テロ攻撃をくらっていたというのは言うまでもない。
 ご丁寧に本作では最終回までコロッケを出してくれていた。肉屋のおっちゃんの出番にちょっと嬉しいものがあった。(コロッケサービス回と命名している)
今回の感想ではコロッケに唐揚げの黒兎先生が感想を述べるという面白い構図が見れる。個人的に楽しみにしている。ラジオ視聴は逃せないところ。



 以上感想おわり!



       

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