メゼツはボサボサ赤毛の少年に引っ張られるまま、大交易所を練り歩く。黒髪の少年とツインテールの少女もそれに続く。
「オレの名前はフリオ・パオ。正義の地下組織ブラックホールのリーダーさ!」
「正義なのに地下組織なのか?」
「じゃあ、正義の秘密結社!!」
それも正義っぽくないなとは思ったが、まあガキの言うことだ。メゼツは大人しく自己紹介した。
「俺はメゼじゃなかった、イーノ。こいつらはシャルロットとルーだ」
メゼツは自分がエルフの幼女になっていることを思い出す。
「俺はケーゴ、ブラックホールの武器鑑定特命全権大使だ」
分不相応な宝剣を腰に差した少年が言う。
「あっ、ケーゴ。オレよりカッコいい肩書はダメだって」
先ほどから指で作った
「こっちはドワール・ルドラ。ブラックホールのお絵かき最高評議会委員長だ」
「だーかーらー、リーダーよりカッコいい肩書は禁止なの」