「ここどこだろう……道に迷っちゃった……」
リッターは半ベソかきながら、真っ暗な地下道を進んでいる。
「だれか助けて~」
返ってくるのはやまびこばかりだったが、しゃべっていないと暗闇に押しつぶしてしまいそうだ。
「お家に帰りたい」
「誰かいるの」
カンテラを照らして近づいてきたのはブラックホールの天敵、シャーロットだった。よほど心細かったのだろう。リッターはシャーロットの胸に飛び込んだ。
「おっぱいやわらかい///」
マンホールがずれていることに気づいて、シャーロットは執念深く下水道まで追いかけてきたのだった。子供たちを見つけたらひーひー言わせてやろうと思っていたが、今は母性を刺激され優しくリッターを抱きしめる。
「まったく、こんな危険なとこで遊んで」
ふたりは途中で助けを呼びに来たフリオに遭遇し、合流して仲間たちの待つ地下貯水場へ急いだ。
OTL