「目覚める町と眠らない爆弾」 作者:宮城毒素
【作品内容】
前回にて同作者の作品『どろまど!』の感想を書かせて頂きましたが、今回更新されていたのはこちらの方でした。一話分の内容が少ない為、この作品も【物語詳細】を省いて一括したいと思います。
【人物】
『どろまど!』を読んでいても思ったことですが、宮城毒素先生はちょっと病んだ女の子が好きなんでしょうか?未だ今作を含め二つしか読んだことのない自分ですが、未だ正気の女の子が出て来た記憶がございません。
紗霧ちゃん腹黒過ぎて怖い…。どうして父親を殺そうとしたのかもよくわかっていませんし、何故町ごと死のうとしているのかも不明です。踏破を道連れにしようとしているのは寂しいから?それともまだ何か腹の奥底に押し隠しているものがあるのでしょうか。
踏破なんて実質的に小火騒ぎしか起こしていないのにその後延々と邪険な扱いを受けていい迷惑ですね。でも前科者は煙たがれるし、疑われるのも仕方がないことなのかな、とも思えます。
息子への接し方は良いけど、これ根本的に名前を付けた父母が悪いんじゃない?でも踏破って名前なら全然問題ないんじゃないかなぁ…少なくともイジメを受けるような名ではないですからね。
そうなると踏破自身のメンタルの問題ですか……自分も古めかしい名前(よく『昭和生まれみたいな名前』って小馬鹿にされます)ですけど、別に放火するほど追い込まれたことないです。要は気の持ちようですね!
【文章】
この作者さんの文章は、どちらかといえば文芸新都側のそれなんじゃないかなって感じます。なんとなく、ニートノベルに並ぶ作品群から発されているラノベ的な香りをこの作者さんの作品からは嗅ぎ取れない気がします。
全体的に台詞よりも地の文に重きを置いていて、それほどぶっ飛んだ設定や世界観ではなく、適度な不気味さや奥深さを演出している。…おそらくその辺りが自分的に文芸に近いなと感じた要因なのだと判断しました。
小学生、中学生、高校生と順繰りに話が流れるわけではなくバラバラに場面が展開されていくのが少し頭に入りづらかったですね。さらっと時間が先に進んだり過去に遡ったりすると頭の弱い鹽竈のような人間は軽くパニックになって疑問符浮かびまくりになります。完全な偏見ですが、こういう突拍子の無さもどことなく文芸を匂わせますね!
【ざっくり感想】
今現在の更新段階では散らばったピースが未だ嵌まり切らず、さらに欠けているピースも多数ある状態。ですのでまだなんとも言えないのが正直なところです。
放火、殺人、爆破心中(?)と様々に罪を重ねて行く紗霧とそれに巻き込まれる踏破の今後が気になります。が、おそらくまだ核心には触れないんだろうなぁという予感も少し。もうちょっと過去と現在を織り交ぜて話をややこしくしてくれそうです。
自分としても、もう少しきちんとした内容情報が欲しいところではあるので、少し短めにはなりますがこの辺りで感想終了とさせて頂きますごめんなさい!