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   「ゴースト・フレンド」   作者:山田山

   【作品内容】
 初めての方、ですよね?ありがたやー。
 まだ物語的にはそれほど進んでいないのですが、現時点的には突然自分の住んでいるアパートの一室に現れた謎の少女との…ラブコメ?


   【人物】
 主人公和泉正伸は捻くれたぼっち高校生。どこに遊びにいくこともせず自分だけの空間で夏休みを満喫するつもりが、帰ってきたその部屋の中には見知らぬ美少女がいました、というなんとも羨ましいヤツ。
 最初に疑問に思ったのですが、正伸は高校生なのにアパートで一人暮らししてるんですか?家族もそこにはいないっぽいし。仕送りを受けながら学校に近いそのアパートで高校生活を続けているって感じかな?でも普通に考えて未成年がそんな自由に出来るものでしょうか。寮生活ならまだしも。何か事情があるのかもですね、明かされるまで待とう。
 いきなり人ん家に上がり込んでいた御堂心なる女の子はなにやら正伸に対して気安く話し掛けて来る。本当にこれ初対面なのかと勘繰ってしまいたくなるくらいには親し気ですね。
 勝手に他人の家に入っていたりエロ動画を大笑いしながら観賞していたり、どうにも常識が欠如してるというか何か独特の感覚を持っている心ちゃん。その発言もどこまで本気にとっていいのやら困りものです。
 彼女の話を真に受けるのなら、心ちゃんは某猫型ロボットみたいな役割を担って正伸に会いに来たということ?おう早く猫耳と尻尾付けて出直せ語尾はにゃんだオラー!
 主要な人物は今の所この二人だけですねー。


   【文章】
 いっそ卑屈とすら取られそうな正伸のネガティブな独白でこっちまで気が滅入りそうです。おかげでこの高校生がいかな人物かを理解するまでに時間を要することはありませんでしたけど!
 とまあ上に書いた通り主人公の感情が如実に文章に入り組んで話は語られます。そのせいか、やたらと文章が塊になりがちになっていますね。
 それだけ正伸の脳内を怒濤の如く猛烈な勢いでパニくった感情が渦巻いているのがよくわかります。わかるのですが、あまりこれを多用するのは読み辛さが目立ってあまりよろしくないかと思います。
 独白関連を抜きに見ても、例えば心の外見描写や勝手気儘にやっていたことの説明などの地の文が一塊となって等間隔に置かれてしまっています。一つ一つの説明にも区切りを入れて、一拍置いた書き方にするとだいぶ読んでる側も見やすくなるかなと感じました。
 以上のこと以外は、特に気になった点はなかったです。文章作法自体は何も問題無く展開出来ている(と鹽竈としては)思っているので、長文を立て続けに流す部分に気を配ればより読み易さが増す、はず!!
 ……そろそろ恥ずかしくなってきたな鹽竈。こんな偉そうなこと言える立場でもないのに。


   【ざっくり感想】
 心の目的が何なのか。この作品がどういったものになるのかはそれ次第になりそうですね。でも確実に正伸という個人に用件があって来ているみたいだし、テンプレの巻き込まれ型主人公という流れではなさそう。
 正伸が心臓移植をしたことがあるという話も地味に出てるし、それが正伸の冗談とかでなければ今後に絡まる伏線?なんじゃないかなと予想してみたり。
 ひとまずまだ序盤も序盤なので書けることはあまり多くないです。心ちゃんの来訪意図がはっきりするまではなんとも言えない。まだ寒いこの時期に真夏のお話を持ち出されて鹽竈ちょっと新鮮な気分です。心ちゃん可愛いから続き早くみたい。
 ふふふ、アリスといい病みっ子といい、僕はそうなんです可愛い女の子の出る話に弱いのです。だって男の子だもの。

       

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