No2「子供侵略」

ある日突然、子供達が大人を襲い始めた。
昨日まで何事もなく暮らしていた子供達が、集団で武器を持ち、暴れ、人を殺す。
それは、宇宙から来た地球侵略を企む侵略星人、ミンサッカ星人の脳波制御装置によるものだった。
ミンサッカ星人の脳波制御装置は成人には作用しないが、子供ならば意のままに操る事ができるのである。
そして星人に操られると子供達は体のリミッターが外れて、恐るべき身体能力を発揮してしまうのだ。

身体強化された子供達は遮る物を蹴散らしながら、次々と大人を襲っていく。
訓練された警官や兵士が銃火器をもってそれに応戦しても、ミンサッカ星人に操られ、力強く、素早く、恐れを知ら無くなった子供達はそれに勝ってしまう。
犠牲者は日に日に増していき、ミンサッカ星人の存在を感知できない人類には事態の根本的な解決は望めない。
ミンサッカ星人が勝利を確信したその時、天空の彼方から白い胴着姿の星人が飛んできた。
宇宙の道徳に従って、人類文明を救うべく現れた宇宙の空手家、「カラテレンビクトリー」である。

カラテレンビクトリーは星人の脳波制御装置の制御信号を超感覚で感知し、星人の本拠地を発見して襲撃をかけた。
ミンサッカ星人の操る子供達がカラテレンビクトリーに応戦するが、ビクトリーはそれを容易く捕えて拘束していく。
追いつめられたミンサッカ星人は遂に巨大化し、カラテレンビクトリーの前に現れた。
黒い髪をツインテールにし、ランドセルを背負い、文化包丁のような武器を持つ小学生位の外観の巨大な少女、それがミンサッカ星人の姿である。
地球の子供をミンサッカ星人が簡単に脳波制御できたのは、ミンサッカ星人と地球の子供の身体構造に近い物があったからなのだ。

文化包丁を鋭く振りかざし、カラテレンビクトリーを襲うミンサッカ星人、対し、ビクトリーは足元を子供がうろついているため思うように戦えない。
ビクトリーの体を文化包丁が切り裂き、星人の口元に笑みが浮かぶ。
その時、星人の背で爆発が起こり、その体制を大きく崩した。
驚き、振り返った星人に、駆けつけてきた自衛隊の戦闘ヘリから機銃掃射が見舞われる。
目を撃ちぬかれ苦しむ星人。
ビクトリーはその一瞬を逃さず、大きく上空に飛び上がると、必殺の飛び蹴りをミンサッカ星人に放ち、その頭部を一撃で粉砕した。
頭を失った星人の胴体は倒れ伏し、爆発四散する。

子供を操った卑劣な宇宙の少女の企みは、こうして勇敢な大人たちの手で叩き潰されたのだった。