Neetel Inside 文芸新都
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意志と表象としての世界
2019年1月

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1月2日/縁起も何も、特になく

どこかの哲学者が言った、◯◯の構造という言葉を調べるため古本屋を巡っている。
たまに足を運ぶお店に寄ると、天井にはフクロウやコウモリが数匹飛んでいる。
絡まれないようコソコソと本棚を端から端まで探すけれども見つからない。
以前このお店で見かけたはずだけど、誰かが買っていったのかしら? あの時に買っておけば、なんて少し後悔して帰路に就く。外は真っ暗で、ちらちらと雪だけが光っている。
雪道をぷらぷらと歩いていると中華料理店を見つけ、そこで炒飯を注文する事に。
そういえばこのお店は、何年も前に一度来た事があるはず、と確信はないけれどふと思う。

いつの間にか、海沿いの荒道を歩いている。
勾配は異様に急で、時折ロッククライミングをしてまで頂上を目指すほど。
西の方角を見下ろすと、海に面したところにパソコンがたくさん置かれている。
50mほど崖を降りそこにたどり着くと、配線に足が絡まりすべて水没してしまった。

また場面は変わり、周囲は髷を結った武将ばかり。多分、戦国時代。
小声で謀反の相談をしている。
場違いな私は、とりあえず頷くことに徹していた。

       

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