Neetel Inside 文芸新都
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意志と表象としての世界
2019年2月

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2月18日/進行形の問題たち

外国なのだろうか、見知らぬ土地に自分一人。
ヨーロッパを思わせる家々が立ち並んでいるけれども、寂れていて人気はない。
道路は舗装されておらず、砂利道で雑草だらけ。
線路があったのでそれに沿って歩いていると、一際大きい博物館のような建物。
重厚な扉を開ければ、荒れ果てた展示と教会のように並ぶ長椅子が目に入る。
その間を狐や猫が数匹、飛び跳ねて戯れている。
様子を眺めていると、真っ白でふさふさした猫が私に興味を示して近寄ってくる。
おそるおそる撫でたり抱きかかえたりしているうち、愛着が湧いて服をはだけて胸の中に入れる。
このまま家に連れて帰ろうということだけれど、果たして家に帰れるのだろうか、という疑念もふつふつと湧いてくる。結局、そんなことを考えても解決策なんて出てこないのだけれども。

       

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