Neetel Inside 文芸新都
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意志と表象としての世界
2019年3月

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3月2日/錆色のウォッカ(あるいは、陶酔したノエシス/ノエマ)

なにかを喋ろうとしているけれど、声が出ない。
いくら息を吸い込んで、何かを吐いてみても、口からは何も奏でない。
途端に、これが夢なんだということを自覚する。
しばらくして冷静になると、自分一人で何を話そうとしていたんだろう、という疑念。
窓からはゆったりと吹き込む風。
外を眺めると東雲。茜色の空は徐々に薔薇色へ。

音楽が流れている。夜更けのような、夜明けのような、不思議な曲。
気分は紫色でどこかが茶色。ふわふわとした6月の月のような輪郭。
ふとした、ここはずっと遠い所なんだと言う感覚。
それもそうだ。これは夢なんだから、という自覚。

10年くらい起き続けて、100年くらい眠っていたという感じの、おかしな気持ち。
蜂蜜のようにとろとろとして、まとわりついている何か。
僕はあそこに、私はここに。
それから、そして。

       

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