高揚と不安の乱れ打ち

 退院数日後だろうか・・・自宅でやたらと良くしゃべる。
家族といると・・・いや、一人の時も。
誰に話しかけるという訳でもなく、ずっと一人しゃべり続ける日が連日あったりもした。
「頼むから3時までは自分の部屋から出てこないでくれ。眠れない!」と息子に言われだした。
夜中も寝ずに一晩中独話が止まらないのだ。誰も聞いてないのにものまねをして自分ウケして、ダジャレを言ってはまた一人で爆笑・・・

コレを朝まで。日中の記憶が飛んでいるのは合間、合間で眠ってしまっているのかもしれない。
 退院後、おかしな考えにたびたび囚われながらも外出し、よその人たちと交流も持っていた。
もうおかしな妄想や幻覚など起こらないと思っていた。
見当識障害というのだろうか・・・おかしな思い込みが起きている真っ最中にはそれがオカシイとは気づかないのだ。
よその人たちを巻き込んでの奇行もあったのを覚えている。
 胸騒ぎがして実家に安否確認のため、電話をしてしまう。「お母さんは無事?誰々は?無事?」
 姉:「うん・・元気だよ」
 私:「声を聞かせて・・・」などと言う。
実家の家族だけならまだしも、知人にまで電話をかけていた。胸のザワザワが収まらず、どうしてもかけてしまう。
ところがこの時は、コールの間に何故かけているのかを忘れてしまって、「多治見です。あの・・・え〜っとー・・・・・・・」と、言葉が続かない。
当然切られる。またしばらくしてかける。自分でも、もう何なのかわからなくなっているのだが、どうにも胸がザワついてかけずにいられない。
おそらく、彼女の仕事中でも・・・。なんか、キレられたような覚えがある。

閉鎖病棟を出た日からどこにも通院せず、薬も飲んでいなかった。
sage