Neetel Inside 文芸新都
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やっと眠りましたね。
兄さんは中々眠らずもどかしかったですけどこれで、もう大丈夫。兄さんは誰にも渡さない。泥棒猫なんかに負けるほど落ちぶれていない。
「ふふっ。兄さん好きですよ」
兄さんに抱きついて思いっきり息を吸う。
兄さんの匂い。少し汗の匂いがする…・……。
「兄さん好きです、大好きです」
私だけの兄さん。私のための兄さん。
兄さんは誰にも渡さない。そのために何時でも泥棒猫の排除に力を入れてきた。
何故か知らないがあんなモノに一喜一憂して兄さんは優しい。まぁ兄さんにすかれるために兄さんの理想像を作り上げた私が居ればいいのだ。
しかしあの頃は良く言えたと思う。まぁ今でも言えるかもしれないけれど少し恥ずかしい。
「一番兄さんの事を知っていて一番兄さんの事を想っているのは私ですよ」
最後には何があろうと私が兄さんと結ばれる運命なのだ。
確か憲法には結婚が駄目であっただけだったと思う。いざとなれば既成事実でも作り上げればいい。薬で眠らせた後夜に忍び込めば大丈夫だ。念のため私の部屋に異動させるのも忘れないようにしなければ。
兄さんは優しすぎるから多分受け入れてくれるだろう。お人好しな兄さんが好き。
でもたまには酷い事を言われてやられてみたい。罵られて虐められて。
やばい……ちょと妄想終了。
しかし兄さんが引っ越してしまったときは死のうかと思った。
私にとって兄さんの居ない世界なんて意味が無いなんてものではない。
兄さんが私の世界なのだ。
今日ので兄さんは気づいたでしょうか? 兄さんは鈍感だから気持ち悪い程度にしか思われていないかも。でもしょうがない。止まらなかったんだから。
兄さんはお人好しなので多分適当に言えばはぐらかせるだろう。
まぁ今はそんなことよりもこの状況を満喫しよう。
兄さんを抱き枕にできるなんて一つ夢が叶った。
おでこにキスする。唇にはしない。兄さんが自分からしてくれる日までお預けだ。まぁ誰かにファーストを盗られるくらいなら私が先に盗っちゃうけど。
ああ兄さん愛しています。
「あはは。あー、幸せ。兄さん、好き。大好き。抱かれたい。犯されたい。うふふ。壊されたい。殺されたい」
さて今日は兄さんの寝顔と匂いをオカズにしよう。
兄さん抱き枕に抱きついて私は深い眠りに誘われた。
「おやすみなさい兄さん」



       

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