「……」
「そうだ、これ首に掛けます」
「え?」
「いつか、ユウトがここに合う宝石を持ってきてください」
「……」
シーナはそう言って首からそのペンダントを掛けようとする。
「…………あれ」
手元がもたついているシーナにユウトは腕を伸ばす。
「じっとして」
「――はい」
ユウトが腕を引くとシーナは少し上気した頬で綻ぶ。
「ちょっとヘンですかね。やっぱり普通に持ち歩くことにします」
そう言ってシーナは俯いた。
「そうだな、それを首に掛けるためには
まずあいつらをとっ捕まえないと――」
「…………ってください」
「――?」
「――行かない、って言って下さい……」
それは懇願か、切望か、シーナは震える声で言った。