>さて、もう残業おわりにして帰るよ
>今日は疲れたから速攻風呂入ってネンネするよ
>姉さんとメールしながら、レスするよ
>また後で進行状況れすするよ
先ほどまで繰り広げられていた「鉄火に置いてけぼり事件」の報告を会社で終え
俺はこれから自分がどういう人生を送ることになるのか、などと考えながら家路についた。
帰るなりPCを起動し、パー速を見られるようにしておいた専ブラを立ち上げ住人の反応を見る。
>>お疲れさん!ゆっくり休め
>>乙!メール報告楽しみなんだぜ?
>>なんで二人で行かないんだよおおおおおおおおおおおおおおお
>>姉さんにさっき聞き忘れたことあるってmailしろよ。
>>聞くのはもちろんスリーサイズな
「ああ、まだまだ対人スキルが備わっていない俺にはどちらの助言も越えられない壁に見える。
だが住人、いつかおまいさまがたのその指令は、俺が完遂してみせるさ。」
根拠のない自身と共に俺は助言に相槌を打ち、ログを読んでいく。
>>溶材屋の俺としてはTIG男のせいでTIG溶接のイメージが悪くなって嫌だな。
>>つーか、登場人物の名前きめない?
「なるほど、確かにいつまで経っても俺は>>1のままなんだな。
そろそろ俺という人物に愛着を持ってもらう為にも名前でも公募するとするかね。」
自分なりにイメージっぽいキーワードを羅列したり、
住人との雑談で自然に生まれるであろう名前に期待しつつ、
俺はそろそろ書き込みはコテで名乗ろうかと思った。
そして住人にVIPの名スレやVIPから生まれた名言などを教えてもらい、それらを読む。
親切な住人の勧める「悪魔の実を食ってみた」や「痴漢男」の漫画などを読んでいるうちに
俺は永眠(※1)してしまい、結局自分のコテなど決まらないうちにその晩は寝てしまう。
そんな俺にコテが付くのはもう少し後のことなのである。
(※1)永眠・・・主人公が寝落ちしてしまったときに使う言葉
そのうち普通に寝ることを永眠と呼んだりするようになるが
ある出来事により彼はその言葉を一時封印することになる。
スレ主が悲しむ要因になる為筆者もこの用語を使うか悩んだが
スレ主のクヲリティを尊重して使用させていただきます。