Neetel Inside ニートノベル
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 そんなふんぎりがつかないボクに慶介は呆れたのかこんな提案をしてくる。
「じゃあさ、お試しみたいに付き合えばいいんじゃないか?」
「お試し?」
「うん。しばらく付き合って気に入らなければ即解消。何の問題もなければそのまま付き合えばいい。どうだ?」
 簡単にいってくれるけどボクはそんなに簡単な問題じゃないと思う。
 蓮葉はどうか知らないがボクにとって『付き合う』というのはお互いのことが好きで両想いに成り立ったことで付き合えるのではないのだろうか?
 そんなのを言っていると、
「考えが戦前で止まってるな……」
 ホントに蓮葉はこいつでよかったのか?と小声で言う。
「いいか? 会軌菜の言うとおりかもしれないが、両想いを知るのにはどうやったらいいんだ?」
「えっと……やっぱり告白?」
「もしオマエみたいに『思い』が『想い』じゃなかったら?」
「断る」
 一拍の間が空く。
「バッカヤロ! 女でも男でも断られたくらいで簡単に割り切れるもんじゃねえんだぞ!」
 頭をしばかれる。仕方ないじゃないか。恋なんてしたことないんだから。
「だから会軌菜はお試しの間に蓮葉のことを好きになればいいじゃないか。それで万事解決!」
 グッとガッツポーズをとる。
 バカみたいな考えとボクは思ったがそれ以外でボクの気持ちが揺らぐことは絶対にない。
 苦い経験も喜ばしい経験も若者のボクにとっては新鮮な経験だ。
 だからその恋愛で何か得られるものがあるのだろうか。
 そしてボクは重い口を開けてその提案にYesと答えた。

       

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Neetsha