Neetel Inside 文芸新都
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今日はちよちゃん、お父さんとお母さんと、車でお出かけです。
ちよちゃんは後ろの席にお母さんとならんで座って、お外を眺めています。
流れていく、知らない街の知らない景色に触れるたび、
何となくそわそわした嬉しさに胸をはずませています。

お店やお家、お山に川、空を行く鳥達、風に揺れる草花。
それはまるで新しい絵本のように、ちよちゃんを楽しい気持ちにさせます。

(あのおみせはなんのおみせ?)

(あのおおきなとりはなんていうとり?)

(あっ、いまあのこがてをふったきがする)

ちよちゃんは窓にはりついて、色んな事を思いました。
けれど、何となく声には出しませんでした。
ただただ、にこにことはしゃいで外を見ています。
時々話しかけてくるお父さんやお母さんにも、どことなくうわのそらです。
ちよちゃんは、ふと、かみさまの方を見ました。
そして、満面の笑顔で、誰にともなく

「たのしいね!」

と元気に言いました。
かみさまも何となく楽しそうに、外を眺めています。

窓の向こうには、不思議にきらきらとした景色がどこまでも続いていました。

       

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