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2018.2.19 三十路記念 第8回目 新感染 ファイナルエクスプレス  イタリア料理の締めに出された味噌汁が美味すぎて号泣嗚

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 こんばんわ、どうも三十路になってしまった文鳥ハイムです。
プロメテウスとコヴェナントのレビューをしようかと思いましたが、
デヴィッドのエリザベスに対する鬼畜過ぎる所業に幻滅したのと、
個人的にレビューへの熱が冷めてしまったので一旦ここで中止して別の作品へのレビューをします。

その前に少し近況兼宣伝を……

かなり場違いなので読み飛ばし可能です。
だいぶ間が空いてしまったのはアサシーノスのラブシーンの
リメイクをしてたんです。(3回目)

え?デビルマンのレビューん時にリメイクしないって言ってた??
ええ、そのつもりだったんです。

でもね、デビルマンで散々ラブシーンのあれこれについてこき下ろしといて自分が作った作品のラブシーンはどやねんとなったわけですよ……まったくラブシーンとしての形を成してない。

これは人のこと言うってレベルじゃねーぞ

我ながら反省……。
あと、ちょうど深爪先生との合作のMOLLYの連載も始まったことだし何かしら記念に描き上げたい。
そんなこんなでラブシーンを描き直すことにしました。
そして描き上げました……それで一息ついて他のことしようかと思ってたんです。

よしよし、これで濡れ場シーンと繋いでと……色々コマをつなぎ合わせて編集してたら……問題発生

え……絵柄が全然合ってねぇえ!!!

すごい現象が起こってしまいました。

ラブシーンだけは2018年すなわち今現在の絵柄なのに、
濡れ場シーンからいきなり2015年の絵柄になるという怪奇現象が……

結局すべて描き直すハメになってしまいまして……

もう予定より2~3週間ほど遅れまくり……ほぼ毎日徹夜しまくりで散々でした……(><) あまりに疲れすぎたんで リフレッシュも兼ねて 京都某所のサウナ(以前、見知らぬリーマンに手コキされたところ)で寝泊りしたらポイントが溜まって念願の10回分のマッサージ券を手に入れたので暫くは休養しながら合作に移れそうです。

18世紀イギリスのロンドンにあった男性の同性愛者たちの溜まり場となっていたMOLLYHOUSEを舞台にしたBL漫画「MOLLY」は別冊少女きぼんでお楽しみいただけます。深爪先生の色気ある絵柄ですので、バーボン特有の胸焼けのする絵柄にアレルギーがある方も安心してご覧いただけます。

まあ、そんなこんなでデビルマンで大口叩いたバーボンをこき下ろしてやろうじゃないかと思われた方
アサシーノスの第2話の⑤をご覧下さい。
新連載のMOLLYで使われた演出も使用しておりますので、
これまでのバーボンとは違った作風を堪能していただけるかと思います。


さてと、読み飛ばした方こちらですよ。

今回レビューする作品はこちら……

「新感染 ファイナルエクスプレス」!!!!!!!!!!



うぉりゃあぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!

どォおお(ノ゚ο゚)ノ オオォォォ-んんんんん!!!!!!!!!!!


もう本当に最高に盛り上がるぜエェぇぇえええええ!!!!


この映画のレビュー出来ることがどれだけ幸せか本当に
皆様にお教えしたいぐらいですわ。


新感染??

なに?エクスプレス?

新幹線???


ダジャレ?


なにこのB級映画丸出しのタイトルは?


え、しかも何 韓国映画??

ちょっとアレな話になりますが、嫌韓な人はもうこれだけで

ドン引きして引き返そうとしたでしょ???

絶 対 に あ き ま へ ん ッッ!!!!!!!!!


正直、私は嫌韓厨でした。韓国映画ってだけで
見る気も失せていたような人間でした。
ですが、私の嫌韓気質が覆される出来事が起こりました。

韓国映画のアジョシ

この映画のナイフシーンに度肝を抜かれて思わず
なんて自分は損なことをしてたのだろうと思ったのです。

そこから泣く男とシュリにハマっていた最中……

たまたま暇が出来て四条辺りを彷徨いていたら
MOVIX京都で「新感染 ファイナルエクスプレス」が目につきました。

「へぇ~~ ゾンビ映画かぁ……しかも韓国映画。
で、ストーリーは……と」

とある韓国の片田舎……一匹の鹿が轢き殺される。走り去る運転手を余所にその鹿は血みどろのまま動き出す……

場所は変わり、ソウル……
ファンドマネージャーのソグ(コン・ユ:中村悠一)は、ワーカホリックで娘のスアン(キム・スアン:松藤百香)との仲もギクシャクしている。妻とは別居中であり、親権をめぐって協議中。険悪なムードを解消すべく、ソグは誕生日プレゼントに何がいいかと尋ねると、スアンは「釜山にいるお母さんに会いに行きたい」と答える。
明朝、釜山行きの韓国高速鉄道に乗り込むソグとスアン親子。
そこにある一人の挙動不審の女性が乗り込む。
苦しみだし、息絶える女性だったが
彼女はすぐさま生き返る……そう冒頭の鹿のように……
こうして列車内の密室空間を舞台に ソグとスアン親子は生きる屍共との逃走劇へと追い込まれるのだった……


「ふーん……ゾンビものか……ストーリーもシンプルで
とくに目新しさもなさそうだ……まあ、ハズレでもいっか~
韓国映画だし、アクションシーンだけで楽しめるだろ」

韓国映画といえば、アクションシーンと激しい暴力描写……そしてネットリとした血反吐というベストクオリティは最初から折り紙付きだろという偏見(事前に「泣く男」にどハマリしたのが原因)があったのでこれだけで期待値は上がっていた。だが、ジャンルはゾンビものかぁ……ゾンビものと言うと、ぶっちゃけそこまで詳しくなく
見たのはバイオシリーズと、ハイスクールオブザデッドぐらいだった。

映画好きを自称してはいるが、私の好きなジャンルは麻薬・売春・セックス盛りだくさんのギャング系映画だから実を言うとかなりの偏食。映画好きが聞いて呆れる。

これより数ヶ月前にバイオハザードⅥでゾンビ映画はもうお腹いっぱいやわ(正直良い意味ではない……後付け設定も味はあると思う派だが、中だるみし過ぎ。つーか、ゾンビより人間とのバトルが多すぎ。)と思っていたのと、ハイスクールオブザデッドはハーレム系の時々エグい女子会のノリと、左翼くたばれな政治思想が顔を覗かせて
いて「あー……ダレてきてる気が……」となってきていた上に
原作者の逝去のため、連載開始が絶望的になってしまったのもあってショッピングモール脱出のところで見るのを止めてしまった。

ファンの人は申し訳ありません……

個人的には毒島先輩大好きです。沢城みゆきを知ったのもこの作品ですから。


何が言いたいかと言うと……
ゾンビ映画への苦手意識がかなり強くなってしまっていたのだ。
ゾンビという本筋から外れて色々なところに手を出して最終的に
ゴールが見えなくなる。

「どこまで行ったらゴールなん?」感が凄まじく強く、
ゾンビ映画はもう今の心境的にはええわとなっていたのだ。

まあ、プレイ動画とかでラストオブアスを見てたりして
大当たりなゾンビ映画もあるんだなと言うぐらいには思ってはいたが
これぐらいしか名作はないかなあと思っていた。
(あくまでも当時の心境です、異論は認めます。)

「せっかくの韓国映画なのにゾンビ映画かよ……

うーん……まあ、いいか。韓国映画お得意の血みどろグロ描写は
ゾンビ映画と合ってるかも……むしろ、面白そうな組み合わせかもしんない。ゾンビの脳みそ吹っ飛ばしてグチャミソにしてジェノサイドのゾンビ映画なんだろうけど、まあ、暇つぶしぐらいにはなるか。」

そんなこんなでまっっったくストーリーに魅力も感じずに、
MOVIX京都に入ったのだった。
当時は金曜日の昼間(ニートじゃねぇよ、シフト制で金曜が休みなんだよ)だったのと、公開当初だったのであんまり人もおらず、真ん中のG席あたりで鑑賞した覚えがある。


鑑賞後……


「うぅっ……うぅっ…………」

いったい何が起こったのかわからなかった。
確かに韓国映画お得意のグロ描写、暴力描写がゾンビ映画と
すごくマッチしていた上にハラハラドキドキして思わず身を乗り出して「早く行け!やばい!やばい!早よ行けって!!!」と呟いてしまったほど熱中してたのに、まさか締めに泣かしにかかってくるとは……まんまと泣かされたがな!!!!!!!!!!!

顔を涙で……まるでおんn……失礼
えーっと……顔を涙でぐしょぐしょに濡らして映画館を
出るハメになったのだった。


外れどころかとんだ大当たりを引いちまったわけだ。
まるで、たまたま引いた遊戯王のパックを開けてみたら
ブラックデーモンズドラゴンとか、サウザンドアイズサクリファイスが入ってた時のような気分を味わうハメになった。


いや、違うな。
例えて言うのなら 上等なイタリアンパスタ料理店に行ったら
案の定すごく美味しいパスタが出てきて堪能してたら締めに
セオリー通りのコーンスープじゃなくてまさかの味噌汁が出てきて

「おいおい、こんな無理な背伸びすんなよな……イタリアンは
おとなしくパスタ作ってろよ……ボケが。せっかく、パスタ、パン、サラダと来て締めにコーンスープにして帰りたいのになんで、締めが和食やねん。 ったく何で ここで統一感乱すねん、アホか。」

と思って口に運んだら
予想外の旨さに思わず心に花が咲いてしまって
(アサシーノスの2話の⑤見てくれた人はわかってくれるハズw)、 亡くなったお祖母ちゃんがよく作って貰った味噌汁の味を思い出して場所を憚らず思わず号泣してしまったかのような
素晴らしい不意打ちからのボディブローを食らったわけだ。


「ぐぞ……韓国映画っで……ラブストーリーも……
いけだ……んがい……不意打ぢ……ずぎるやろ……ごれ……っ」

アクション映画でお得意の路線で観客を楽しませてくれたと
思ったらまさかデザートとかスープ感覚で出されて口にした
メニューがとんでもねえ化物級の心揺さぶるものだったかのような
嬉しい度肝の抜き方だ。

親子愛……父と娘。巷で言う男と女のラブストーリーの中でもかなりのマイナーなジャンルになる男女のラブストーリー。
レオンに近……いや、それ以上に心が切なくて思わず胸をつかみあげるほど心が痛いほどの親子愛。

「こんなマイナーなジャンルで……すごい直球で心にドスって来る凄まじいインパクト出してきたやん……」

序盤からソグとスアン親子のすごく不器用な親子関係でそれらしさを臭わせてきていたが、まさか予想外の味を出してくるとは。言うなればただの味噌汁かと思って口にしたら、すごく上手い具材がはいった豚汁だったかのような……感覚だ。


これは……下ネタになってすまないが
風俗でたまたま選んだ泡姫がカラダだけじゃなくて癒し的な意味でも満足させてくれたような感覚だ。


映画っていうのは本筋からズレると途端に魅力が薄れていくものが多いが、まさか本筋からズレてるのに魅力が薄れるどころか寧ろ余計に輝きを増すだなんて……しかもこの勝負をラスト15分というクソ短い時間で仕掛けて来て、10時間……いや、一生分の感動と涙だらけの感情に観客をまんまと支配して、号泣させるどころか嗚咽させてしまうとは……

アクション映画で徹底的に見せてから愛を描いて観客を泣かしにかかってくるこのテイストは……あの懐かしの香港映画にすごく似ている。ジョン・ウー映画にどハマリしてた時の頃を思い出して、
帰り道 思い出し泣きを必死に隠し、バスで余韻に浸っていた。

そうだ……この映画は私にどんな国であっても
第一印象で見るのをやめてしまうような浅はかな考えは本当に
やめろと心の底から教えてくれた映画だった。

そう、頑なに嫌だと拒んで警戒していた私の心をまるで
優しく包み込んで開かせてくれるようなスゴク気持ちいい改心を
してくれたのだ。


この映画の魅力についてはまだまだ語り尽くせない。
次回で本格的に語っていこうと思う。


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