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戸田奈津子をご存知で?

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戸田奈津子という人物をご存知だろうか。

日本の字幕翻訳業界の大御所で外タレの通訳とかやってる人である。
字幕?そんなめんどくせー形式で映画ミネーヨ。
吹き替えで見るわフツー。という方には超どうでもいい話かもしれないが、
この大御所、実は各洋画作品でさまざまな珍訳・誤訳をやらかしていたりする。

普段から漫画・小説制作において、
読者に伝えるためのセリフを試行錯誤して作り出してる新都社作家達には
この大御所の数々の悪行をちょっと小耳に入れて欲しかったので、
散々手垢がついたネタではあるけれど、
今回は筆者が特に驚愕した、ヤツの「傑作」をここに少し紹介してみようと思う。

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原語“blow job”

戸田訳「吹いてあげる」
映画『7月4日に生まれて』より

blowjobというのは英語でフェラ(クンニ)を表す俗語である。
通常フェラというのは「吸う」行為を指すが、
大御所にかかるとこれが逆に「吹いて」しまう意味に変わる。
確かに日本には「フェラ=尺八」という隠語があり、尺八は吸わずに吹くものだが、
もしかしてそこから着想を得たのだろうか?だとしたらすげーセンスである。

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原語“I will have one mistress here and no master!”

戸田訳「私には男妾がひとり。夫は持たぬ」
映画『エリザベス』より

mistress(女主人)というのは「master(主人、マスター)」の「女性」形の言葉である。
例えば神という言葉なら男性形はgod(男神)で女性形はgoddess(女神)になる。
これは中学1年生が学習するレベルの内容である。

このセリフは初代エリザベス女王の言葉であり、mistressというのはエリザベス女王自身を指している。
つまり直訳するとwillは未来ではなく意志になるので、
「女主人は私ただ一人。主人は持たない!」という意味になるはずである。
駄菓子菓子(誤変換が…失礼!)大御所にかかると登場人物の性別はたちまち逆転してしまう。
そう、らんま1/2とかのように。きっと翻訳してる時に持っていたコーヒーが手にかかったのだろう。

この字幕訳の場合、当時映画館にいた人には、
「今セフレの男妾がひとりいるから夫はいらないのよ!アタシにマッチする棒は一つで十分!」…って
受け止められてしまう恐れがある。エリザベス女王とんだクソビッチである。
まあ、確かに最近のフィクションでは男の子が男の子を挿したり、
男の子が女の子の代わりになったり割と忙しかったりはするが、
もしかして大御所なりにそういった流れに警鐘を鳴らそうとしてくれたのだろうか?
そんな訳ねーよな。

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原語 "This is not Mission: Difficult, it's Mission: Impossible."

戸田訳「不可能な任務だ。困難ぐらい、なんだ!」
映画『M:I-2』より

これは大御所だけの問題ではないが、日本の英語教育はリーディングの際、
後ろから前に訳させようとするクソみたいな悪習がある。その教育効果のシンプルな例が上記である。
この文章を前から直訳すると、コロンは“mission”の内容を詳述しているので、
「これは困難な任務ではなく、不可能な任務だ」となるはずなのだが、
いろんな意味で、さかさまが大好きな大御所は、教科書通り後ろから前に訳し、
その後、notがどこにかかるか考えるのが邪魔臭くなったのか、「困難くらい、なんだ!」と
意味の分からないポジティブシンキングを原文に付け加えている。
いやお前がなんだ。マジで。

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原語“Father!”

戸田訳「お父さん!」
映画『ダンス・ウィズ・ウルブス』より

英語圏だと父なる神ってことで神様を父って呼称するんすよ。母なる神だと多神教っぽくなるし。
でもfatherって見たらフツーお父さんって訳しちゃうよね。
辞書引いたら一番最初に書いてあるもん。わかるよ親父。じゃなくて大御所。

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原語“Michael”

戸田訳「大天使聖マイケル」
映画『ギャング・オブ・ニューヨーク』より

パン!茶!宿直!

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原語“crossing this kind of terrain”

戸田訳「北極大陸を横断~」
映画「ナショナル・トレジャー」より

志村南!

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言い回し集
「~を?」「~なので?」「~と?」「~で?」
「~せにゃ」「~かもだ(ぜ)」「~かもけど」
「おっ死ね!」「ファック野郎」「コトだ」
※多数の映画にて散見

使用例
「コーヒーを?」
「下手をしたら死人が出るかもだ」
「地球は救われたので?」


僕、二次元でよく「~さね」って喋るババアを見かけるんですけど、
あれ元ネタなんなんでしょうね。方言ですか?

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いかがだったろうか。
要するにこの大御所にはスラングや宗教など英語圏の文化に対する不勉強、
英語という言語そのものに対する知識のなさ、
そして何より一般常識のなさが翻訳に表れているのである。

確かに字幕翻訳業界は人手不足という話を聞くし、
映画一本につき一週間で訳さなければならないとか、
字数制限がある為、表現に限りがあるという制約があるのかもしれない。

しかし視聴側に取ってそんなことは関係ないのである。
「こいつクソやな」それで一瞬で終わりなのである。
そもそも校正チェックすらしねーとかマジであの業界腐っているだろ常識的に考えて。

つまり何が言いたいかっていうと文芸作家だけでなく、
漫画作者の人も写植やセリフ選びは丁寧にして欲しいのである。
読者からすると更新された漫画に誤字・脱字があったりすると
せっかく読んだ漫画の感想を言いたいのに、
「誤字あったよー早急になおせよクソボケー」ってコメントをしてしまうのである。
そしてそのまま漫画の内容を忘れて、続きを読むことすらしなくなってしまったりするのである。
つまり作者側の機会損失に少なくとも多分恐らく繋がっているのである。

また、もちろん作者の人達は99%が趣味で新都社に来ているだろうから、
例えばファンタジーものを描くときには中世史の勉強とかしなくてもいいけど、
せめてwikiとかgoogle先生くらいは見て欲しいのである。
そうしないと大御所のようになってしまうのである。
原語“Black cocksucker”を「黒のチンポ吸い」とか訳してしまうのである。 

では“black cocksucker“に対する適切な訳語とはなんなのだろうか。
大御所が監督から直々に干されたあの映画のセリフにそれっぽいものがあったので、
最後にその言葉で今回の駄文を締めくくることとする。


“おフェラ豚か!?”


出典『戸田奈津子誤訳・珍訳集』
http://seesaawiki.jp/w/todanatsuko_jimaku/d/%b8%cd%c5%c4%c6%e0%c4%c5%bb%d2%b8%ed%cc%f5%a1%a6%c4%c1%cc%f5%bd%b8
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