フェデリコはアンジェラを許せなかった。
エルフでありながら、野蛮な獣人族のローを夫に持ち、あろうことか
子供まで設けているアンジェラが。
「エルフの面汚しがぁぁああああ~~~~~~」
そう言いながら、フェデリコはアンジェラの頬を何度も何度も平手打ちする。
平手とは言えど、大の男の渾身の力がこもった打撃を何発も受けて
平気でいられるはずなどない。ましてや、先ほど鼻に拳の一撃を喰らったアンジェラは鼻から血を噴き出して
もはや動けない状態である。そこに何度も何度も打撃を受けて平気でいられるはずなどない。
「よくも……亜人の肉便器の腐れオマ〇コの分際でよくもこの俺を誑かしやがったなぁ~~~~
この変態のアバズレエルフがぁぁあああ」
そう叫ぶフェデリコは、自身の怒りがまるで理不尽きわまりないものだと分かっていない。
彼の一方的な怒りをアンジェラは理解することなど出来ようはずもない。
アンジェラが彼を慰めたのは、ただの善意からであって恋愛感情からではない。
彼女にはローという夫がいるし、彼女は夫を愛している。
ましてや、昨日今日会ったばかりのフェデリコに恋愛感情など湧くことすらないのが当然だ。
ただ、自分の悩みを聞いて欲しいという気持ちはあったとしても
あくまでも同族の知り合い程度からの始まりで、どうしてフェデリコをローと同列かそれ以上に見ることが出来ようものか。
フェデリコの怒りは理不尽きわまりないものだ。
「……このクソアマァ……亜人のチンポをしゃぶった肉便器のアバズレエルフが……
ここは一つ…‥エルフのチンポでお清めしねぇとなぁぁあ!」
フェデリコはアンジェラのスカートをまくりあげ、そのままパンツを引きずり下ろすと
マジマジとそれを舐めるように眺め輪姦(まわ)した。
「亜人の肉便所の腐れマンコの割には綺麗だなぁ~このクソアマがぁあ……」
フェデリコはアンジェラの性器を舐め始める。
そう、彼はあろうことかクンニをし始めたのである。
「くっ!!!ぃっ……っっ!!!!!」
体中を内側から引っ張られるかのようにアンジェラは硬直して震えていた。
夫以外には許したことなどない秘部を、野獣のような薄汚いエルフに舐め回され、
アンジェラはおぞましさと気持ち悪さで戦慄した。自身の股がこの下品な男のヨダレで
ベタベタと濡らされていくのが分かった。
「はぁっ……はぁぁっ……この腐れマンコがぁあ……このパイパンマンコであの下品な
毛むくじゃらのケダモノのチンコを受け入れたのかぁ……このパイパンがぁあ~~……」
ヨダレを垂らしながら、フェデリコはひたすらクンニする舌をやめずにいた。
「ぁぅっ……ぃぁ……ぃやめで……っ」
アンジェラは声にならぬ声をあげるので精一杯だった。
ただ、おぞましくただ背筋が凍りつくほどの圧倒的不快感が襲いかかる。
「口では嫌だとかほざきながらぁ~ なンだぁあ~~この腐れパイパンマンコはあぁ~~~????
グッッッッショグッッッショに濡れてンだろォがぁぁあああ~~~~」
フェデリコはそう叫んではいるが、実質は自身のヨダレで濡らしただけのことである。
恐怖で動転しているアンジェラは気づくはずなどない。
「さてとぉお……前戯はしぃぃっっっかりと~~~~やらんとなぁぁああああ~~~~????」
フェデリコはヨダレだらけのアンジェラの秘部に中指をグサリとえぐるように突き刺した。
「っっ!!!! ぁぅっ!!」
アンジェラの意思などお構いなしにフェデリコは彼女の膣内の肉壁を押し広げるかのように
中指をぐいぐいと押し込んでいく。
「ぃっ……ぐぅ……っ!!」
「ガキを生んだガバマン女のくせに何が痛てェんだぁあ……っ!!このアマ~~~!!」
フェデリコは怒りのあまり、中指を彼女に秘部から引っこ抜くと
そのまま彼女の首を両手で締め上げる。
「ぅげ……」
アンジェラはフェデリコの腕を退けようとつかもうとするが、
力なく彼女の指はフェデリコの腕を滑り落ちていくだけだった。
浴びせられる侮辱の言葉……
理不尽な暴力……
アンジェラは無抵抗のまま涙を流す。抵抗しようにも力がまるで入らない。
殴られ肉体的に力が入らないというのはあるが、何より恐怖で精神的に力が入らない。
実際に性的な暴行を受けた際に、抵抗できる者は男女問わず僅かである。
その殆どは、恐怖のあまり抵抗することが出来ず、ただ暴行が過ぎ去るのを待つだけである。
特に赤の他人に性器を弄られ、殴られ、もはや戦意など喪失してしまうのが普通だ。
もはや死という文字が彼女の脳裏を支配し始めた時だった。
突如としてフェデリコの凄まじい声が耳を貫いた。
「げぶ!!!」
まるで何者かに殴られたかのような呻き声をあげると、
フェデリコは口から歯をショットガンの散弾のように撒き散らし、宙に舞った。
シーツを巻き込み、彼はそのまま階下のゴミ捨て場の箱の中へと落ちた。
顎でも砕けたかと言わんばかりに顔は血まみれで、フェデリコは白目を剥き、ピクピクと痙攣していた。
ローは目の前で妻を犯そうとしていたフェデリコをタコ殴りにして金玉をぶっ潰して再起不能にして殺す気でいたが、
思った以上に一発目の威力が強すぎてそのまま殴り飛ばしてしまい、拍子抜けのあまり動揺してしまった。
やがて、動揺が解けていく内にアンジェラを見つけ、慌てて彼女の元へと駆け寄った。
「アンジェ!!!!!」
薄れゆく意識の中、アンジェの視界には気が付くとローが居た。
あの愛すべきローの姿がそこにはあった。
「……ロー……ちゃん」
彼の後ろには号泣して顔をぐしゃぐしゃに濡らした
アドラーとミッシャの姿があった。
犯されそうになる母親の危機を目の当たりにしたアドラーが
慌てて出かけたばかりの父親のローを追いかけて連れ戻したのである。
「ローちゃん……よか……ったぁ……」
心底安心したようにアンジェはローを見つめたまま、涙を流した。
「あぁ……っ アンジェ……っ!!アンジェェ……っ!!!」
ローはアンジェラを抱きしめ、涙していた。
鼻から血を流し、無気力にうなだれ、服はビリビリに咲け、
股からは血が流れている無残に変わり果てた愛する妻の姿に、ローは悲しみのあまりに狂いそうになっていた。
「ごめんな……ごめんなっ……アンジェ……っ アンジェ……っ!!」
泣きながら自分の身を案じてくれる愛する夫ローの声に不謹慎ながら
アンジェは安堵しながらそのまま気絶するのだった。