Neetel Inside 文芸新都
表紙

死立ジェノサイド学園!(男子部)
入学前夜

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-1-

「ふぅー よっこらセックス……あー……中出ししたいなぁああ……」

京都市内の郊外、京都大学周辺の団地に暮らす一人の男子中学生が居た。
彼の名前は渥美焔(あつみほむら)は入学が決まった学園のパンフレットのぶちまけられた
ベッドの上に尻餅を付きながら言った。クシャリと潰れたパンフレットがまるで
シコった後のティッシュのようなシュークリーム状にひしゃげ、乾いた音を立てる。

インド料理屋を営む台湾人の卵子と、工務店に勤務する京都人の精子から生まれた彼は
美形の母親の血を受け継いでか、そんなにむさ苦しい見た目もしていない。
うまく口に出すのも難しいが(何を?)……あー、もう五月蝿い。お前は引っ込んどけ。
えーっと、うまく口にするのも難しいが ショートボブといえばイイのだろうか。
映画で言うならターミネーター2に出ていた まだジャンキーになる前のジョン・コナーのような
髪型に、シャープな顎。そして、調理しだいではウリ専の風俗で働けそうな風貌に化ける
顔立ちをしていた。ただ、口を開けば直ぐに下ネタが飛び出すその
非常に残念すぎる中身がその身体に入ってしまったのが原因で
コミュ障街道まっしぐらだった。

全寮制のあの死立ジェノサイド学園男子部への入学が決まった彼は憂鬱な日々を過ごしていた。

「あーぁ 明日でこの我が家ともオサラバかぁ……」

ドキドキして落ち着かない。
こういう時はゲームをしていいのか、それとも散歩をしていいのか、
それとも寝たほうがいいのか、それとも……


「…シコるか」

そう言いながら、海老反りになり彼は目を閉じながら普段のオカズを頭に思い浮かべた。
保険室の先生が男子生徒たちの性欲の捌け口になりながらアンアン言いまくるエロ漫画だ。
なかでも、立ちバックしながらのフェラシーンがなかなか乙な逸品である。
ひんぬーなヒロインよりも、むしろヒロインしてるんじゃないのかと思うぐらいの
超絶ぐうシコな煩悩剥き出しの18禁漫画を30歳の従姉から譲り受け、(彼女いわく
「これめっちゃええわぁぁ……特に保健室の先生がすごくいいわぁ…」)渥美焔は
己がペニスを握り締め、歯を食いしばっていた。

「はぁっ……はぁっ……」

しかし、全くと言っていいほど気持ちが高ぶらず足をピンとしても
全くと言っていいほど気持ちが乗らなかった。


「やめとこ……もうええわ」

興が殺がれ、いつの間にか自慢のビックチャップも萎びてしまい
渥美焔は眠りにつこうとした。だが、危ない。
股間がむき出しのまま眠っては突如入ってくる10歳の妹と
突然帰ってくる母親のお目汚しとなってしまう。


一応、仮にも渥美焔は紳士なので彼は直ぐに股間を元の状態に戻し、
ベッドの上に散らばったパンフレットと願書をカバンに詰めた。
荷物はホォムセェンタァで買ったRVボックス、コンテナに詰め込んで
先走って学園に送ってある。

明日、学園に赴くときに必要な
荷物は先走って届いた死立ジェノサイド学園!の制服
(何故か、特殊部隊の服装っぽい漆黒の黒、ベレェ帽、そして漆黒のブーツ)と
このパンフレットと願書だけである。


渥美焔は不安を抱えながらも眠った。

だが、渥美焔は後にこの時にしでかしてしまった大失態を深く後悔することになる。

       

表紙

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