虹のかけら
紅茶の時間
Morning Cup of Tea on Flickr - Photo Sharing!
http://www.flickr.com/photos/dragonflysky/496429872/
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カランコロン・・・
「いらっしゃい。奥のテーブルが空いてますよ。」
カウンターでカップを並べていたマスターはいつもの声色で私を迎えてくれ、自ら席まで案内してくれた。いつものようにダージリンを注文する。私は15分前に店に入るのが常で、当然ほかの人はまだ来ていない。窓越しに通りを眺める。秋物の服装が目立つ。11月の空は高く、透き通るような眩しい日差しを注いでいる。土曜の午後2時は紅茶の時間だ。うちら仲間はこの喫茶店で毎週のように集まる。高校生の頃からこの集まりはあって、始めてからかれこれ数年が経つ。
時間が来るまでは私は思いにふける。そして今日は憂鬱と一緒に居る。本当にあれでよかったのかな?思いが駆け巡る。迷いも半分に私がとった行動の余波は、この一週間私自身を悩ませた。右の手のひらには逆さにペンで書かれた携帯番号が、色薄く消え残っている。
ガタンゴトン・・・
下り線のホームに立ち尽くすしか出来なかった。おそらく、そうすることが良かったはずだ。遠く暗く電車が景色の中に溶け込んで、やがてわずかな雑音と夜と私がそこに居た。大丈夫だっただろうか。無事辿り着けただろうか。私は一緒に行った方がよかったのだろうか。携帯はなぜつながらないのだろうか。私は
「お待たせしました。ごゆっくり。」
マスターの声に少し驚き、うわずりながらもありがとうと応えた。その瞬間ふわっとした香りが私を暖かく包み込んだ。そうだね、もうしばらくの間ダージリンを楽しもう。きっといつものようにやって来るはずだよ、みんなと一緒に。
カランコロン・・・
「いらっしゃい。奥のテーブルへどうぞ。」
「いらっしゃい。奥のテーブルが空いてますよ。」
カウンターでカップを並べていたマスターはいつもの声色で私を迎えてくれ、自ら席まで案内してくれた。いつものようにダージリンを注文する。私は15分前に店に入るのが常で、当然ほかの人はまだ来ていない。窓越しに通りを眺める。秋物の服装が目立つ。11月の空は高く、透き通るような眩しい日差しを注いでいる。土曜の午後2時は紅茶の時間だ。うちら仲間はこの喫茶店で毎週のように集まる。高校生の頃からこの集まりはあって、始めてからかれこれ数年が経つ。
時間が来るまでは私は思いにふける。そして今日は憂鬱と一緒に居る。本当にあれでよかったのかな?思いが駆け巡る。迷いも半分に私がとった行動の余波は、この一週間私自身を悩ませた。右の手のひらには逆さにペンで書かれた携帯番号が、色薄く消え残っている。
ガタンゴトン・・・
下り線のホームに立ち尽くすしか出来なかった。おそらく、そうすることが良かったはずだ。遠く暗く電車が景色の中に溶け込んで、やがてわずかな雑音と夜と私がそこに居た。大丈夫だっただろうか。無事辿り着けただろうか。私は一緒に行った方がよかったのだろうか。携帯はなぜつながらないのだろうか。私は
「お待たせしました。ごゆっくり。」
マスターの声に少し驚き、うわずりながらもありがとうと応えた。その瞬間ふわっとした香りが私を暖かく包み込んだ。そうだね、もうしばらくの間ダージリンを楽しもう。きっといつものようにやって来るはずだよ、みんなと一緒に。
カランコロン・・・
「いらっしゃい。奥のテーブルへどうぞ。」