Neetel Inside 文芸新都
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文藝瞬発創作企画
10『お客様相談センター』  作:TABB

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プルルルル……
プルルルル……ガチャ


「はい、こちら○×銀行お客様相談センターです」
「え、お父様が。はい、信号を魔法で『えい』っと変えようとして、はい」
「赤信号に変わると思ったところが?はい、右折信号に」
「見ずに渡ろうとして重態……ですか」
「それはお父様が悪いと思います。では」

ガチャ



プルルルル……
プルルルル……ガチャ


「はい、こちら○×銀行お客様相談センターです」
「はい、はい……ええ、レインボーブリッジが!?封鎖で!?」
「はい、ええ……いや、それは違うと思いますが」
「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で、あ、はい、それです、それが言いたかったんです」
「はい、はい、誠に申し訳ありませんでした……」

ガチャ



プルルルル……
プルルルル……ガチャ


「はい、こちら葛飾区亀有公園前○×銀行お客様相談センターです」
「なに、また両津の奴が」
「今週号は割と面白かった、とお伝えください。はい……では」

ガチャ



プルルルル……
プルルルル……ガチャ


「はい、こちら○×銀行お客様相談センターです」
「はい。はい……ええ」
「そろそろ……はい、ネタの方が。ええ、苦しい……と」
「なので……そろそろ終わりにして、え、この後ですか」
「私と。食事と……えっもうホテルもとってあるんですか」
「……キモッ」
「え?何か?いや、幻聴だと思います」
「お疲れなんじゃないですか?私のことはいいですからお休みになってください」
「あと病院も行ったほうがいいと思います」
「はい、はい……では」




ガチャ。



       

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