Neetel Inside 文芸新都
表紙

2P SG "THE GOLD"
The Gold…A

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 あの神社はまだ残っているはずだ。結局、あれだけが残ったのだ。

 彼女と会ったのは、梅雨明けの六月末。太陽がさんさんと照っていて、大樹の幹に背中

を預けると木漏れ日が気持ち良かったのを覚えている。

 いつもそうやって俺は彼女を待った。



 

                  *



 夏の始まりを告げる一週間、気温はうなぎ上りだ。本当にうなぎを食べたい陽気だ。

 トモハラさんに、ここで練習しろと言われ、俺はそうしている。人気の無い神社に悠然

とそびえ立つ大樹は、俺の放つ突き、蹴りをものともしない。一瞬で人を殺せるような野

蛮な攻撃もまるで。その木の葉を揺らし地面に落とすのは風で、俺じゃない。

「自然が年月をかけて得た力というものは、人間がそうそう及ぶものではありませんよ」

トモハラさんがそう言っていた。そしてこうも

「万物に流れる大きな流れを……自然を自分の強さに出来ればあるいは」

 そういうわけで、俺はこうして暑い中毎日暗くなるまでこうして大木の幹に暴行を加え

ている。こんな俺に付き合ってくれている樹が、気を遣ってくれているのか、外皮はボロ

ボロと崩れてくれている。

「疾っ!」

バシッ

 ケヤキの横腹を蹴り飛ばすと、したたかな反動が腰に伝わってくる。

「あぁ…暑い……」

 気温は三十五度を超えていて、汗どころじゃなく嫌な汁すら滲み出てそうな……。

 バシッ

 ダンッ

 ガッ

「あぁ…うるさいなぁ」

 幾ら木に打撃を加えても、頭上で、残された命のともし火を道標に疾走するアブラゼミ

を飛び立たせる事も出来ない。イライラしてきた。

「……休憩する…か」

 いつものように学校へ行って、そして家に帰ればすぐにここへ向かい、俺はこうしてい

る。もう分かりきっている事だが、こんな事を何発やろうが攻撃力が上がる事はない。何

かのヒントがこれにあるのだ。それは多分、教えようとしても無駄なのだろう。

 賽銭箱の手前、地面から一段高くなっている石の足台に腰掛け、頭からタオルを被る。

「まったく分からねーよなー……『大きな流れ』ってなんだろう」

 頭上ではアブラゼミ達の大合唱が始まった。

「お前等は、何か悟って死ねるのかなぁ、なぁ?」

 その声は、正面の門構えからこちらへと続いている石畳に跳ね返って空で散るはずだ。

「?」

その、跳ね返るラインに、本当に目と鼻の先、何かがいる気がする。目の前を覆うタオ

ルを摘み上げて、前を見ると、そこにはいた。



これが、俺と彼女の出会いだった。

     



 高そうなキャミソールのワンピース。高そうなサンダル。腰まで真っ直ぐに伸びたブラ

ウンの髪。そんな彼女が、碧い瞳で俺を見ていた。

 正直言って、かなり驚いた。あまりに注意力散漫だったのはそうだが、この神社は立地

条件の妙もあってか、普段人が来る事はない。うやむやの内に終結となった三度目の大戦

で焼け野原になったここは、数年前にその土地をまとめて手に入れた者が住んでいるらし

い大きな屋敷が近くにあるだけだ。

 ……まさかね。

その家の者が、一体ここに何の用だというのだ。

「やぁ……えっと、君は?」

 微風が俺の頬を撫でた。彼女の髪の毛は軽くそよぐ。

「えっと……分からないのかな?」

 どうやら日本語は解らないようだ。彼女が眉間ににしわを寄せた。

「あっと……こんなトコロでどうしたの?君は?」

 とりあえず英語でそんな事を聞いてみた。彼女の反応がにわかに明るいモノに変わってくれた。

 つい最近、日本に来たらしい彼女は天気が良いのでフラフラと散歩していたら、俺を見

付けたのだそうだ。そりゃぁこんなトコロでトレーニングしている子供は少林寺にでも行

かなきゃお目にかかれないだろう。

「でもね、実は英語はちょっと苦手って言うか……」

 彼女の名前はエリス、ドイツから来た十五歳の女の子だ。

「で、君はこんなトコロで何してるの、君は?」

「タカハシ。俺の名前は……よろしく」

「!?」

 たどたどしいドイツ語で自己紹介をした俺を見るエリスの緑色の瞳は、文字通り点となっていた。

「トレーニングさ。ブドーだよ、ブドー。サムライとかって分かるだろ、あれみたいな」

「………」

「そんな日向に突っ立ってたら暑いだろ?お茶冷えてるよ、飲む?」

 知らない人間にはとりあえず愛想良くしておけ、もしも後で敵と分かったら、きっと相

手は油断してくれる。

「……喋れるの?」

俺は石段の上の砂を手の平で払って、上にバンダナを敷いた。



透き通った声、流暢な発音のそれは音としての繋がりに酔いしれてしまいそうだったよ。

本来の彼女と、俺は初めて合間見えたんだと思った。



「ちょっとだけ……なんだけどね」

片目を薄く開いて、その目の前で人差し指と親指を合わせるように紙一重の間を作り彼

女にアピールした。唇の端を少し、吊り上げて彼女が笑った。

「日本では………初めて。父親の仕事で各地を転々とするお陰で友達作るドコロか、話が

通じる人もいなかったのに……」

 ゆっくりと、彼女は俺が解し易いように自分の事を話してくれた。

 前に本で読んだ。海外で言葉が通じないという状況では、自分の言葉が通じるというだ

けで人はソイツに気を許してしまうらしい。お陰で、詐欺は海外でやれ、という言葉が最

近では一般知識になっている程だ。

「今度はここで家を買って……やっと定住出来るとは言ってたけど、母国語以外を思い

通りに使えないってやっぱり怖いよ……」

「日本は大戦を終えた今でも第二言語への対応が疎かだからね……」



 当時の俺には特に友達はいなかったし、こういう状況でましてや女の子と話すなんて、

それが愚痴にまで発展する事にはまったくと言っていいほど対応が取れなかった状態だっ

た。何か身構えるように、戦闘の前のそれに似たような、彼女の話をそうやって俺は聞い

たよ。何せ……ある意味青いガキだったからな。



「なんでシュギョーなんてしてるの?あんなの殴ってて痛くない?」

 エリスが、皮の向けた気の幹と俺が履いているボロボロのスニーカーを交互に見比べて

訊いてきた。

「なんでだろうね……『やれ』って言われたからかな」



 そう言われるのには深いワケがあった。当時俺はその事の重要さを理解していなかった。

その強大過ぎる力をコントロールするための修行なのだが。



「誰が!!?」

 非難の色が濃い口調でエリスが眉を寄せた。

「痛い思いをして強くなろうとする理由が……確かにちょっと分からないけどさ………

でも……俺を養ってくれている人が言うんだ、信仰はないけど親の言う事は絶対なんだよね」

 納得のいかない様子の彼女だったが、それ以上は何も言わなかった。

「あのさ……毎日ここにいるの?」

「そうだね、学校が終わると走ってここに来て……」

「学校かー……どうしようかなー私は」

 入道雲を見上げて、彼女は元気のない声でそう言った。

「行ってないの?」

「日本はまだあるんだよね?ほら、コッチは新学期が九月だから・・・」

「事実上夏休みって事か……で、どうしようかってのは?」

 目線を落として、彼女の緑色の目が俺の目を覗き込んだ。

「……いわゆる外国人のスクールってのにも今まで馴染めた事がないし……だからと言っ

て日本の普通の学校なんて……」

 後の方になる程、彼女の声は沈んでいって、同時に目線は石畳に移っていった。

 さっきははるか向こうの上空に見えていた入道雲が、今はより大きくなったように、す

ぐ近くにある。

「夕立がくるだろうな……」

 日本語で、呟いた。

 言葉の壁というヤツは、厚いモノなのだろうか。と言うか、馴染むって事はどういう事

なのか、いまいちニュアンスが掴めず、俺は視線を境内中に躍らせた。

 トモハラさんが俺に言った。まるで正体の知れない奴には近付くな、常に疑え、警戒の

上臨戦態勢を崩すな、と。

 それなのに、俺はエリスを………隣で腰を下ろし、愚痴をこぼす彼女を俺はいつもの任

務時とは一味違ったカタチで警戒をしている。



 あとあと考えてみると、やっぱり彼女は人に警戒心を抱かせないような特別な力があっ

たんじゃねぇかって、そう思えてきたよ。ほとんど機械のように人を殺せたあの時の俺は

多分初めて人間ってのを見たのかもしれないよ。俺自身が恐れていたのか、トモハラさん

が恐れていたのか、もしかしたら親父が恐れていたのか………友達を作る事、無闇に人と

話す事を避けていたから………でも俺は、あそこで知って良かったと思っているよ。あま

りに多くのモノを失って、それを取り戻そうと思ったのは、きっとエリスに出会って『今』

というモノの価値って概念が俺の中で生まれたから………。


     



「毎日ここにいるって言ったよね?」

 彼女がどれだけ管理された団体生活に向いていないかの発表会が終わり、四杯目の麦茶

(彼女曰く「日本の茶の方が冷たいのには合う」だそうだ)を俺は一気飲みし、彼女もそ

れに倣うと、思い出すようにそう訊ねてきた。

「まぁね………」

 遠くで雷鳴が聞こえた。夕立はもうすぐだ。空を見上げて彼女はすっくと立ち上がった。

サンダルの底が石畳を鳴らす。

 両手を後ろ手に組んで一歩二歩と外に歩き出した。俺はそれをぼーっと眺める。

「じゃぁさ、明日も………遊んでくれる?」

足を止め、振り返って俺の方を見て……そう言った。

「………」

 遊んでいたのか、楽しかったのか、何だか自分でも分からない形をした何かが自分の腹

の中に生まれた気がした。

「邪魔になる……?」

「いや…邪魔、ならない………」

 辺りが薄暗くなってきた。

「やっと、話せる人がいて……タカハシとは友達になりたいって……そう思えたよ」



 その時の彼女の遠回しな言い方が、気になった。多分、彼女自身が不安だったんだろう

な。簡単なようで、彼女の思う友達っていう関係は凄い度胸のいる事なんだろう。警戒心

を抱かせない代わり、自分自身が不安になる……そう思えるな。

 当時の俺は、別の意味で警戒はしたし、お喋りは出来ないから聞き役で………後俺には

何の魅力があったんだろうな………モノ好きな彼女には、炎天下の中修行に励む少年がよ

っぽど面白い者に見えた…………トム・ソーヤはハックル・ベリーを探すって相場が決ま

っているんだろうな。



 それから、学校が終わると俺はいつものように神社へ向かう。エリスが俺を待っていた

りする時もあれば、俺が木を叩いていると彼女が大袈裟な仕草と供に現われたりする時も

あった。

「日本の学校って何をやってるの?」

「そうだな………向こうのシステムとの違いは、教室が変わらない事かな……基本的に」

 一度、潜入の依頼で俺はアメリカの小学校に入学した。誰とも口を聞く事はなかったし

(相当な差別主義の学校であったからだろう)、入学半日で標的が尻尾を出してくれたので

まともな思い出すらないが。

 俺とエリスは他愛もない話をしている。

 彼女の興味はあらゆる事に触手を伸ばしていて、日本の子供の生活や文化についてはの

めり込むように俺の話を聞いた。

「あとはそうだな……遠足とか、授業参観とか………運動会、学芸会、行事ってのは多分

かなり多いんじゃないかな、向こうと比べれば」

「へぇ」

「学年のみんなで、バスに乗ったり電車に乗ったり遠出して………山とか海とか、遊園地

………そういうトコロでみんなと弁当を食って」

 そうやって話していく。それが毎日となると、俺のドイツ語は日に日に上達していった。

「それで何て言えば良いのかな?日本語って表現がかなり独特なんだ。さらさら、ふわふ

わってのは勿論、同じ音なのに状況で意味の違うってのもある………敬い言葉にも厳しい

ルールがあるしね」

 そして彼女が一番興味を示したのは日本語だった。テレビで聞く日本語や、言葉に詰ま

ったとき俺が思い悩んで発する日本語、そんなのを憶えていく内に彼女も日本語を上達さ

せていった。



 始めはよく分からずに彼女と話していたけど、丁度一ヶ月………夏休みに入る頃になる

と無意識に俺の足はあの神社に行くときに、その歩を速めていたよ。彼女と会うのが日課

になって………楽しかったんだろうな。初めて“笑った”のも……多分あの頃だから。



「日本の夏は……ユーダチってのが多いね」

 ゴロゴロと鳴る空を見上げた彼女は、今手に持っている麦茶が気に入ったようだ。毎日

ここに着くと、まず喉に冷えた麦茶を通し、満面の笑みになる。

 木の幹を叩きながら俺は彼女と話す。

「でも夕立後の風景もキレイだよね。スコールある地域とはちょっと一味違って」

「俺は……夕立の中でヒグラシの鳴き声が響いている時間が結構好きだよ」

 ドシッと腹に響く音、木がわずかに震える。

「ヒグラシ?」

 エリスが首を傾げる。

「そっか……いつも夕方のちょっと前には帰るもんな」

「夕方になると聞けるの?」

「涼しい時間帯にね……」

 エリスが空に見える巨大な入道雲を眺めて、なにやら考え込んでいる。

「もうすぐさ……」

 そう言って二人で空を眺めていると、程無くして辺りが薄暗くなり、雨が降ってきた。

「涼しくなってきたね……」

 木陰を離れて、賽銭箱の横に腰掛けるエリスの横に俺も座った。

「はい、タオル」

「だんけ」

 苦笑している彼女からタオルを受け取って、顔を埋める。

 すると、何処からかそれが聞こえてきた。

「………」

「これをカナカナカナ……って日本人は表現してるんだよね」

 エリスは、空を仰ぐように顔を上に向け目を瞑っている。緩んだ表情は、笑顔だ。



 古臭い青春映画のように言うなら、彼女の横顔を眺めたまま時が止まってしまえば良か

ったのに、とか言うんだろうな。俺はあの時どんな顔でそんな彼女を眺めていたのか、

ちょっと思い出せないな。

     

「本当……日本の夏に合う鳥ね……」

 ぼんやりと、穏やかな口調でエリスが呟いた。

「ふふっ……これはね、鳥じゃないんだよ。セミ………小さなセミの鳴き声さ」

「へぇ………ちょっと以外だな。あんな気持ち悪い虫なのに、面白いな」

 満足そうな様子だ。

「これが日本の夏なんだよ」

「フーブツシってヤツ?」

「蝉時雨……不思議な気持ちになる泣き声だろ?」

 目を開けた彼女が、ゆっくりと俺の方を向き

「………うん、そうだね」

 そう言ったその顔に、なんだか心臓が絞られるような感覚を覚えた。





 まー……、いわゆる初恋ってヤツだな、それは。でもガキだし気付かない、殺人マシー

ンが本来持ち合わせているはずのない感情だ、って感じでその時は本当にワケが分からな

くなっていたよ。

 その頃からかな………急に自分が殺人鬼として育てられた事に疑問を抱き出したのは。





「なんかいつもより長い雨だねー………」

「うーん……」

 さて、帰ろうという時間になっても、夕立の勢いが止まらなかった。

「でも帰らないとマズイんだよね」

 エリスが溜息混じりにそうボヤいた。

 雨樋から落ちる水の音は、まるで機雷のような激しさだった。

「これ……使う?」

 彼女に差し出したのは、バッグに忍ばせているジャージの上着である。ナイキのそれは、

なかなか水を弾いてくれる代物で、小雨の中の任務では重宝している。

「タカハシはどうするの?」

「俺は……まぁ気にする事はないよ」

「それじゃぁダメだよ」

「俺はほら……男だから」

 俺がそう言うと、エリスはむーっと膨れっ面になり、ムンズと俺の腕を掴んで雨止まぬ

空の下へ、俺を引きずるようにして走り出した。

「お、おい………こら」





 こういうトコロは日本人っぽいというか、男らしいというか………理不尽な事には容赦

なしって感じだったよ。というか、この時はまだ俺は弟とかそういう扱いだったのかもな。

 いや、あるんだな実際、価値観の昇格とか。

 まぁ、確かに年下のガキにそんな扱い受ければ不愉快にはなるよな、プライド高かったし。

 ホント……感謝してるさ。





 結局、俺もエリスもずぶ濡れになって………スニーカーもくちゃくちゃなるように名っ

てから空が泣き止んでくれた。

「ハハハ……」

 やたら愉快そうに彼女が笑い出した。

「二人共………ヒデー格好だけどな」

「でも虹………皮肉」

 絵に描こうとも、こうはならないだろうと思うような虹が空に見えた。

 エリスが未だに俺の腕を掴んでいるので、俺達の歩くペースはやたらと遅い。二人の歩

幅の劇的な差が原因だ。

 やがて、見るからに分厚くて背丈の高い壁に突き当たる。右を見ても、左を見てもそれ

が果てしなく続いている。

「もうちょっとだからね」

「……少し寒いな」

 左に曲がり、歩く……歩く。百数十メートル程歩いて、やっと彼女の足が止まった。

「まさかーとは思ってたけど」

 そのまさかとは

「デッケー家……」

 この地域にある唯一の住宅。戦争で焼け野原になったここ一帯を買い取ったという者の

住む豪邸だった。

「日本語では馬子にも衣装って言うのかな?」

 そう言って苦笑するエリスだが、少なくとも彼女はこの豪邸に引けをとってはいない。

「つい最近来たって言ってたよね?」

「難しい事はよく分からないけどね……」

 曖昧な返事をしたエリスがセレブな門に取り付けられている呼び鈴を押す。門の両脇に

着いているのは監視カメラだろう。呼び鈴の上にもモニターが設置されている。

 程無くして、同じく呼び鈴に付けられたスピーカーから早口のドイツ語が聞こえてきた。

悔しいが聞き取れない。そして、それに返事を返すエリスの言葉も慣れた感の流れがある。

これも上手くは聞き取れない。言葉の端々から判断するに

「雨に降られたからタオルを……二つ」

「二つ?」

「そう、二つ」

 といった感じだ。唯一ハッキリ聞き取れたのは『二人分』を表す部分だった。

 カラカラ、と軽い音を立てながらセレブな門扉が向こう側へ観音開きした。

 再びぐいっと力強く、エリスが俺の腕を引っ張って足を踏み入れてった。



 どういう因果であの家をエリスんトコが買い取ったかは、あの時は知る由もなかったよ。

 あの時は。

       

表紙

ウド(獅子頭) 先生に励ましのお便りを送ろう!!

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Neetsha