「ふ、ふはははっ。みなぎる。力がみなぎってきているぞ」
自分でも抑えられないほどの力がみなぎってくる。
あの修行にこれほどの効果があるなんてね。
もう誰にも負ける事は無いわ。
「はぁ……最悪ね」
「うん? 小夜子ちゃん、どうしたの? そんな目で見られたら興奮するじゃない」
興奮のあまり理性を抑える事が出来ないかもしれないわ。
だから、あまりそんな目で私を見ないで。
「不本意だけど、仕方ないわね」
「何が仕方ないの? 私に犯されたいの?」
その未成熟な身体を穢していいの?
あはっ♪
「バカも休み休みにして欲しいけど……」
「メグミお姉ちゃん、正気を取り戻して。じゃないと、小夜子泣いちゃう……」
「さ、小夜子……ちゃん?」
「小夜子のお願い……聞いて?」
「あ、ああ……」
普段、ツンツンしている小夜子ちゃんが可愛らしいお願いをしている。
なんて……
なんて、神々しい姿なんだろうか。
こんな、こんな風にお願いをされてしまったら――
「あふっ――」
「あ。鼻血」
そりゃ、鼻血も出るわよ。
あんな小夜子ちゃんを見て、鼻血が出ないなんて無理でしょ。
むしろあまりの光景に昇天する所だったわよ。
「はぁ。やっと正気に戻ったみたいね。まぁ、それでも異常だけど」
「え、どういう……」
「全然意味が分からないけど、無駄にテンションがあがって、おかしくなってたのよ」
「私がおかしく……?」
そんな記憶はないんだけど。
「無駄に変な力を持つと、おかしくなるものなのよ」
「変な力……ね」
「幼女を見て力がみなぎるって、誰がどう考えても変でしょ」
「そうかな?」
私みたいな淑女には普通だと思うんだけどね。
「はぁ。あり得ないわね。まぁ、あんたは普通でも気持ち悪いんだから、余計に気持ち悪い
事をするんじゃないわよ」
「ごめんなさい」
「いいわよ別に。不本意だけど、一応あんたのパートナーだしね」
「さ、小夜子ちゃん♪」
ああ。もう我慢出来ないわ!
「小夜子ちゃん。愛してる!」
「きゃっ! ちょっと、抱きつかないでよ!」
「もう~照れなくてもいいんだよ♪」
「誰が照れてるか!」
「にゅふふ~♪」
あ~もう。可愛いなぁ。ほんと、可愛い。
「死になさいよ!」
「はうわっ!?」
「変態! ほんと、死になさいよ変態!」
「~~~~~~~~~」
だめ……お姉さんもう我慢が出来ない。
……ちょっと逝ってきます。