……っはは。はは。あはははははは! ははははははははあはあはは!
あー、お腹痛い。
まだ気付いてないんだねー。おもしろいおもしろい。知ったらって思うとぞくぞくしちゃう。
アレまだ痛むのかな? いくらなんでもそんなことはないか。でもトラウマ……だっけ? 思い出して痛いってことはあるのかも。だったら傑作!
今度はどうしてあげようかなぁ。最近楽しそうだけど、自分だけ楽しむのはずるいよね――って、そうだ、私も最近面白いことあったんだった。
「もうすぐ来るってー準備しておいてねー」
一階からママが呼び掛ける。もうそんな時間かー。早いなぁ。でもしょうがない。幸せを掴むためだもんね。
「はーい!」
じゃあクローゼット開けてっと。
今日は何を着ようかなぁ。大人っぽい黒にしようかな、清楚っぽい白にしようかな。あの人は何色が好きなんだろう。別に好かれたいわけじゃないけど、嫌われると迷惑かかっちゃう。適当ってわけにはいかないよね。
間をとって灰色! ……は、なんかネズミさんっぽいなぁ。そもそもそんな色持ってないし。
ピンクがいいかな! 派手? いやいや、かわいいでしょー。うん、とりあえず着てみよう。
――似合ってる似合ってる、流石私! さって、これでいいかな。
階段を下りるとママはいそいそと支度をしていた。私を見るなり厳しい表情をする。
「くれぐれも粗相のないようにね」
はいはい、分かってるって。うるさいなぁ。